ワタ さんの感想・評価
4.1
物語 : 4.5
作画 : 4.0
声優 : 3.5
音楽 : 4.5
キャラ : 4.0
状態：観終わった
時間遡行モノの魅力
久しく見なかった、ストーリー展開でグイグイと引っ張ってくれるタイプの作品で、
これ程次回が気になってしょうがないという感覚は、ぱっと振り返ってみると・・・コードギアス以来？
面白いのは当たり前の話で、それはこの作品が時間遡行モノだから。
というのは流石に暴論ですけど、じゃあ時間遡行モノの魅力とは何か？って考えてみると、
本来、時間の流れに人は逆らえないもので、それを無理やり捻じ曲げようという禁忌を犯してる感覚とでもいいますか、
過去を改変する行為から生まれる、ある種の背徳感ではないかと思ったりするわけです。
もっともこの作品は、過去改変の結果、状況悪化・手痛いしっぺ返しを食らうわけではなく、
理不尽な不幸に見舞われた周囲を救うという目的を達成して終わりなんですが、
その「理不尽」を解消して未来に希望を生むに至る、過去を塗り替えていくプロセスには高揚せざるを得ません。
主人公の周囲や主人公自身、また犯人の心情すら救ってしまうという、これ以上ないハッピーエンドにも関わらず、
観終わってどこか切ない気持ちにさせられるのは、主人公が経験してきた苦労を誰も知らない（知る由もない）から。
それを知ってるのは我々視聴者のみで、だからこそ感情移入がし易いという、これもこの手の作品ならではの魅力。
まどマギの暁美ほむらしかり、シュタゲの岡部倫太郎しかり、涼宮ハルヒの消失のキョンなんかもそうですが、
周囲の理解を得られない状況で奔走するキャラクターって、どうしたって肩入れしてしまうわけですよ。
もっと増えてほしいですね。視聴者との秘密の共有、ある種の共犯関係を結べるような作品。
