ヤマザキ さんの感想・評価
4.6
物語 : 4.5
作画 : 4.5
声優 : 4.5
音楽 : 5.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
タイムリープというよりシチュエーションコメディ
※先ほど最終回の視聴を終えたばかりなので、口調がこの作品の主人公っぽくなっています。
dアニメストアで視聴した。あまねく作品群の中で本作に興味を持ったのは個人的に好きな「タイムリープもの」と知ったから。
でも、タイムリープしている本人に「リーディングシュタイナー」@steins;gateがないから、毎回毎回サークルに入るところからやりなおし。だから「タイムリープもの」というよりも、「もし○○サークルに入っていたら」という、いわば「シチュエーションコメディ」と言った方がしっくり来る。
結局のところ、その○○サークルに入ってみても、主人公は最後はひどい目に遭い、しかもどのサークルに入っても、主人公をとりまく人たちもさほどは変わらない。作中の人物の言葉を借りれば「スモールワールド」に生きている。うむ、なるほど。結局、○○に身を置けば、なんてのは人生という流れの中では小さな要素であって、やはり本人の素養と、それに呼び寄せられる友人たちによって決まる、というところか。
かく言う私も、今からウン十年前に大学に入った時に、入るサークルを間違えて、貴重な大学生活を無駄にしたクチ。じゃああの時にあのサークルに入らないで違うところに行ったら、なんてことを考えたことは一度や二度じゃないけれど、でもそんなことを考えてみたところで結局のところは、「今の自分」におおむねのところは収束してしまったような気がする。結局はそんなことを考えてみたところで「時間の無駄」だったのかもしれない。
作画は下手というのではないがかなり個性的で、現代のアニメを見ている人にはかなり違和感をもたれるのではないかと推察する。しかしながら、この個性的な、あまりに個性的なこの作品には、見事なまでに適合した絵柄であろうかと思う。格別の美人も出てこないが、まあこれはこれでよかろう。音楽はバスクラリネットやバリトンサックスといった低音の木管楽器をかなり有効に使っていてこれまた個性的。サントラ盤が欲しいと思った。調べたら出ているようだ。
決して観て損のない作品であることはこの私が太鼓判を押そう。観るべし。観てしかるべし。