鸐 さんの感想・評価
3.2
物語 : 3.0
作画 : 3.5
声優 : 3.5
音楽 : 3.0
キャラ : 3.0
状態:観終わった
赤井の話かと思いきや…
純黒の悪夢が凄く面白かったので、赤井さんが出ている映画はないかな?とこちらを視聴…したのだが……
赤井さんの出番が少ないよ!!
そんな、キービジュアルにはこんなに大きく映っているのに…
しかも、世良さんやジュディ、FBIといった面々が登場、スナイパーというキーワードを用いて、赤井さんを連想させていく。
じらさないでくれ…つらい。
物語は段々と赤井さんとは関係ない話になっていき、ああ、もう赤井さんが必死になる必要もなくなってきたのかなと思うころにようやく登場。
しかも見せ場が薄いし…別に赤井さんが居なくても解決できた気がする。
何故って、今回の犯人威厳が無さすぎ
まず、スナイパーには向いてないのよ
わざわざ射撃したポイントにサイコロを置いてヒントを残しちゃうくらいだもん。
師匠を殺してまで捜査を撹乱させようとしたのに、隠す気があるのかないのか、考えなしなのか。
東都ベルツリータワーの中にいる人物を最初に狙い撃ちにするって、双眼鏡を持った人が多い中で仕掛けるって無謀だよねw
ターゲットにバレて失敗する可能性だってあるのに…
サイコロ以外の伏線の張り方もわかりやすすぎて、微妙だったなあ。
例えば、
犯人と思われていた人物が途中で殺されて死んだことについては、第二の犯行現場で既に面が割れていた犯人にも関わらず、黒い男のままだったことから容易に推理可能。
また、夏休みの課題にベルツリータワーの展望台と周辺の街並みの模型を作ろうとした子供たち。唐突過ぎて、これが今回のヒントだってすぐにわかったよ!
物語の不満点はまだある。
第二の事件の被害者を発見したとき、なぜ世良さんは警察に知らせなかったの?
パトカーのフロントガラスはボロボロになったのにFBI車両が無事だったのは?
フロントガラスを割るくらいの強度を持っているのに、防弾チョッキで防げたのは?
単独犯なのに、なぜあんなにも重火器を揃えられたの?
とび過ぎた設定はギャグとして楽しいけど、もっと緊張感があってもいいと思う。赤井レベルの狙撃の腕を持っているとかね。
良かったポイント
まず今映画のベスト赤井ショット。
ジュディ先生の回想によるジュディ先生と赤井の車内での会話。
ジュディ:「でも、どこを狙えばいいの?」
赤井:ジュディの鼻を指2本で指さし「標的と向かい合って、鼻先を狙う」
赤井:「どうだ出来るか?心配するな。俺がいる限り、お前にそんな真似はさせない。決してな」
かっこ良すぎ;;
このセリフで一体どれだけの女の子の心を打ち抜いてきたんだろう。
ジュディ先生にも幸せになって欲しいな。縒りを戻す可能性は無いのかな…
次に読み易かった展開で唯一読めなかったところ
ジャックのメールシーン。唐突な謎の定義で困惑したものの、メールの送信先が全く分からない。不安も多少あり。どのようにかかわっていくのか読めない展開にわくわくする。
ゲスト声優は今年はかなり頑張っていたと思います。
福士蒼汰さん上手ですね。全く違和感がありませんでした。
そしてアクションシーン。
今回は一際コナン君のスケートボードアクションが輝いていた。
橋から川に落ちて…ない。車に潰され…ない。とてもあり得ないスケボアクションでしたが傍観者の視点でハラハラドキドキ。コナン君視点の緊張感もあるとなお面白くなりそう。
終盤のキレッキレで華麗な蘭ねーちゃんの回し蹴りもかっこよかった~さすがのコナン映画。
残った謎
世良のこのセリフ。
「大丈夫、コナン君は僕が必ず守るから。それに今のところ、コナン君の心臓に弾は当たらないよ。もちろん君(蘭)の心臓にもね」
これは物理的に世良が体を張って危機を阻止することを示唆しているのだろうか?蘭の心臓に弾が当たらないというのは新一で既に心を打ち抜かれているから?だとしたら、もう弾は当たってるはずでは?
もしかして、世良はコナンと蘭の二人を狙っているのだろうか?
釈然としないなあ。
詳しい人教えて。
まとめ
赤井もとい沖矢の見せ場が少なかったのは解せない。ジュディの危機的ピンチに赤井の一閃が切り込むくらいの見せ場が欲しかった。
ゲスト声優は頑張っていたと思う。
シーンごとに良い部分は多かったが、クライマックスと全体的な流れに緊張感が足りず、トリックも安直。映画というよりはテレビの長編みたいだった。