退会済のユーザー さんの感想・評価
3.5
物語 : 2.5
作画 : 4.0
声優 : 3.5
音楽 : 4.0
キャラ : 3.5
状態:観終わった
京アニが日常系+αアニメを作る実験段階のアニメ。(最終修正)
設定
シャッター街が目立つ商店街で生まれ育った主人公
幼き日に母を亡くしてから商店街の人々から愛され育っています。
母のお葬式で喪にふくし、商店街が軒並みシャッターを
下ろしたことが脳裏にやきついており、
商店街の活気をあげてシャッター街をなくそうと
主人公が奮闘するストーリーです。
設定だけみると、人情に支えながらも奮闘するストーリーが
想像できる。。しかしこのアニメは設定を活かしきることができない
なぜでしょう?以下続けます
日常系アニメの限界
人情ストーリーには大人が必要です。
大人を面倒な存在として登場させないといけません。
そしてそれが、激励や愛情に裏打ちされた叱咤だと
描写できなければなりません。
この作品の大人たちは優しく、主人公の味方です
他の日常系アニメと同様に大人側の心情が描かれることはありません
日常系アニメとして
主人公に目標を持たせてしまっています。
目標を掲げるとアニメにテーマ性が出てしまいます
この作品なら『ありのままの現実の大切さ』といったように。
テーマを描くためには
比較対象となる別の世界を主人公に体験させればよい
しかしそれをしませんでした。
ストーリー性がある日常系アニメとして平凡に終わったこの作品
キャラクターデザインは見慣れた萌え絵で、主人公以外の脇役は
無個性。コメディー要素が薄かったことが原因でしょうか
ギャグ要因がストーリーに絡まないため、出番が唐突で
画面に出てくると温度差があるのも考え物です
ひとことでいうと寒いってやつです
ストーリーアニメとして
ラストで商店街に残るか新天地に出るかの選択があります。
本来は主人公の葛藤を描くシーンですが
。。主人公は即決でした。
何の障害もなく、気のままにスタンドプレーでも
誰もが味方で愛してくれる商店街ですし、当たり前です
茶番劇とはこのことでしょう
下町商店街を舞台にしたにも関わらず
雑多な街、雑多な人間性を全く描けていませんでした。
ただの商店街を舞台にした日常系萌えアニメにすぎません。
さいごに
のんびりとした日常系アニメとして視聴するのも結構ですが
平凡で見所があるアニメではありません。
しかし、この作品の舞台の商店街を違ったベクトルで再生させた
『たまこラブストーリー』を見る前なら視聴するべきでしょう
無個性で平凡だった商店街がラブストーリーの舞台となると
功を奏しているからです。
おつきあい頂きありがとうございました。