ノリノリメガネ さんの感想・評価
3.0
物語 : 2.0
作画 : 3.5
声優 : 3.0
音楽 : 3.5
キャラ : 3.0
状態:観終わった
活かしきれなかったキズナシステム
TRIGGERの新作×「あの花」脚本の岡田磨里のタッグということで期待して視聴したのだが、決して良作とは言えない出来だった。「マヨイガ」もひどかったし、今期で岡田さんの脚本能力に疑問符が付きました。
作画やキャラデザは完成されており、OPEDもかっこいい。
{netabare}
物語はSF要素と青春群像劇を掛け合わせたような内容。派手なアクションがあるわけではないので、キャラやストーリーで魅力を出すしかない。
主人公らの住む町は実験都市で、昔からキズナシステムの研究がなされていた。今回は主人公を含む高校生から7人のキズナイーバーが選出。簡単な手術を経てキズナイーバーになると、身体的・精神的痛みを7人で分け合うことになる。ここら辺の物語の導入部分はSFチックで、今後の展開も読めず斬新でワクワクした。
序盤からミッションと呼ばれる課題が課せられ、7人でクリアを目指すというパターンが続き、痛みを分かち合ったり、ついにはお互いの気持ちまで読めるように進化していく。その過程で7人の過去や抱えているもの、恋のベクトルが明らかになったり、友情が深まったりという展開。
中盤までは悪くはないのだが、いかんせん終盤や終わらせ方がダメだった。あまりにチンケで急ぎ足だったと思う。そもそもキズナシステムの目的やメリットがいまいち伝わってこないので、なんで実験都市を作ったりしてまで研究してたのか良く分からなかった。何かキズナシステムが無いと倒せない敵でもいるのかと思ってたらそういうわけでもないし。
現在に至って実験を続けたがってるのは園崎さんだけで、終盤はキズナシステムに苦しむ園崎さんを救うという話に軸が移り変わっていた。昔の実験失敗を押し付けられたザ・尻拭いストーリー。
SF設定等は悪くなかったのに、それらを全く活かすことができず、結局は平凡な恋愛沙汰を主軸としたドラマになってたのがとても残念。
{/netabare}