蒼い✨️ さんの感想・評価
2.5
物語 : 2.0
作画 : 3.5
声優 : 3.0
音楽 : 2.0
キャラ : 2.0
状態:観終わった
幻想殺し。
アニメーション制作:キネマシトラス、EMTスクエアード
2016年4月 - 6月に放映された全12話+OVA1話のTVアニメ。
原作は、吉元ますめによる漫画です。
【概要】
宮城県に存在するという設定の山奥の過疎地域・熊出村を舞台にした日常コメディ。
タイトルにあるとおりに一緒に暮らしてる巫女さん少女と熊さんがお話の中心。
雨宿まち … 主人公。14歳の中二。熊出神社の巫女。都会への憧れが強い。どんくさい。
クマ井ナツ … 人の言葉を話せる大きなヒグマ。神の使いとして熊出神社で祀られている。
ハイテク機器も使いこなせる人間の成人並の知能。
田舎コンプレックスが強く今の環境を良しとせず人間的成長を求めるものの、
ポンコツ故に何もかも上手くいかない女の子を生温かく見守るというスタイルの作品です。
【感想】
田舎は美しく景色があったかい!
人情溢れる地元の人々。
美少女がキャッキャウフフしてて眼福!
地方アニメ万歳!
ってなアニメ作品が割りと増えてきた気がしますし、
私も好んで観ているのですが、
“くまみこ”は、如何にもつまんない田舎という感じですねw
閉鎖されたちっぽけな村に、画一化されたみんな同じ表情してる魅力無きモブ村人たちが好き勝手してる。
癒しなんて、これっぽっちもないダサくてつまらなくて良いところが一つもない村。
“のんのんびより”“ばらかもん”と正反対過ぎて、もし自分が熊出村に住んでたら発狂しそうです。
まあ、ネイティブな田舎者から見れば田舎賛美は寝言でしょうし、
生まれ育った風景が当たり前すぎて今更美しいなんて思わないですし、
故郷を囲む山が、外界を隔てる壁に思えてくるのですよね。
そもそも、ネイティブな田舎者である主人公が故郷を超絶disっていますし。
こんな出会いも無い過疎高齢化の村社会から出て行って、新しい私になるの!
みたいな?心理を“まち”が持ってしまうのも未成年ならでは無理からぬ事ですね。
しかし私が観てて、このアニメは物足りませんね。
だって、このアニメ…“まち”しか女の子がいないじゃないw
“のんのんびより”などの地方アニメだと未成年の女の子がいっぱいいるのに、
このアニメ、“まち”には年齢の近い人間の友達が一人もいないという状況。
一応小学生の女の子がひとりいますけど、出番少ないですしね。
年上のお姉さんはいるのですが、10歳年上のヤンキーですし。。
このアニメの華の足りなさは、まさにそこなのですが…。
かといって男でも女でも、“まち”に年齢の近い人間の友達が出来ちゃうと、
“まち”の不満が軽くなっちゃうわけで、物語として成り立たなくわけでして、
“まち”にはフラストレーションを抱えたままピエロになって貰うしか無い、
と…ちょっともやもやした気持ちがするアニメだと思いました。
“まち”はそこそこに可愛いですし、制作サイドから見れば“まち”一人で満足しとけ?てことでしょうかねw
一旦間を置いて一応は最終回まで観てみたのですが、
大人の都合で振り回してオツムと気の弱い女の子“まち”をただ、いじめてるだけで悪趣味ですね。
早い話が女の子が成長しようとして自爆して精神崩壊してしまったという酷いオチなのですが、
どこをどう笑えばいいのか理解不能でした。これが萌えなのかな?なんか違うような?
成長しないアニメキャラといえば“野比のび太”が有名ですが、
人生で沢山失敗するし成長が遅いけど、七転び八起きで一歩一歩進んで大人になって行くという人生訓が、
“ドラえもん”にはありました(出典『45年後…』)が、
“くまみこ”の場合は、“Zガンダム”の最終回ほどでは無いですが、
後味の悪さしか残りませんでしたね。
村の人々の描き方といい主人公の物語といい心に響くものが無く、笑うにしても素直な気持ちで楽しめない、
歪んだストーリーだけが残った、どうでもいいアニメでした。
TVシリーズの後にOVAも観て、そっちはマトモな展開でしたが、
TVシリーズの終盤の酷さが強烈過ぎて挽回とまではいきませんでしたねw
これにて感想を終わります。
読んで下さいまして、ありがとうございました。