ヲリノコトリ さんの感想・評価
3.8
物語 : 5.0
作画 : 4.0
声優 : 3.5
音楽 : 3.5
キャラ : 3.0
状態:観終わった
「もののけ姫」+「日本昔ばなし」の逸話集
【あらすじ】
およそ遠しとされしもの。下等で奇怪。見慣れた動植物とはまるで違うと思しきもの達。それら異形の一群を、人は古くから畏れを含み、いつしか総じて「蟲」と呼んだ。
【成分表】
笑い☆☆☆☆☆ ゆる☆☆☆☆☆
恋愛★☆☆☆☆ 感動★★★★★
頭脳★☆☆☆☆ 深い★★★★★
【ジャンル】
自然、一話完結、物語、不思議
【こういう人におすすめ】
味わい深い作品をみたい人。日本の原風景のアニメみたい人。アニメ舐めてる人とか。
【あにこれ評価(おおよそ)】
87.2点。名作。貶すようなレビューが見当たらない。
【個人的評価】
間違いなく名作。しかも唯一無二の立ち位置。
『自分のお気に入り』『おすすめしたい作品』
【他なんか書きたかったこと】
{netabare} ほかに類を見ない独特の雰囲気、ストーリー構成です。ストーリーの造りとしては「日本昔ばなし」が一番近いと思います。自然に関する圧倒的な映像美は「もののけ姫」に通じるものがあります。この物語に魅了された人がいろいろなところで「この物語と似たもの」を探していますが見つかりません。少なくとも私は見つけられていません。それほどオンリーワンな作品です。
内容は非常に深いです。テーマとしては「自然」「村や人」といったものがあてはまると思いますが、すべての話が独立的でテーマに富み、なおかつすべてが平均的にハイクオリティな「おはなし」に仕上がっています。
なので「第何話が好きか」という問いに面白いほどその人の個性が出ます。原作ファンのなかでは第20話「筆の海」が特に高評価らしいですが、私は続章第二話の「囀る貝」とか好き。
一つだけ個人的にちょっと不満な点を挙げると第一話で登場する─{netabare} 蟲(簾子、簾子が出会った白装束)が、蟲の中ではかなり異質なものであるという点です。これのおかげで蟲という存在がどういうものかが定まりにくくて、前半は物語の把握に苦労しました。第一話は「籠のなか」とかが分かりやすかったんじゃないかなあ。 {/netabare}─しかし原作でもあの話が第一話であり、蟲を正式に紹介する会話文が存在するので、第一話が「緑の座」なのはしょうがないですよね。 {/netabare}