どらむろ さんの感想・評価
3.9
物語 : 3.5
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 3.5
キャラ : 4.5
状態:観終わった
炎龍退治よりも、日本外交官と異世界幼女姫の話が良かったです。
2クール目です。サブタイ通り、炎龍というバケモノに自衛隊がどう立ち向かう!?
…のは途中で終わり、以降は帝国の過激派台頭で不穏な情勢下、自衛隊と異世界人の交流ドラマに。
相変わらずかなり面白いのですが、若干フラストレーション溜まる感じでした。
{netabare}『物語』
自衛隊の異世界駐留も長くなり、現地との交流や、地球・異世界双方の政治状況の話など、話のスケールが大きくなった感じ。
サブタイ通り、炎龍退治が山場か!?と思いきや、自衛隊や日本国の立場や外交交渉が絡んで、中々思うように動けない。
ここら辺の駆け引きは中々興味深い題材ではあるのですが、ライトな作風故か、色々と脇が甘いのが残念。
1クール目は、あくまでファンタジーと割り切って、甘さは大目に見られたのですが、2クール目はなまじリアル路線なためか、粗が気になったのかも。
はやく炎龍やっつけて、はやく邦人救出してほしかった。
…とはいえ、正当な理由なしに動けない辺りも自衛隊と日本国の在り方をうまく示していると見れば、ライトながらバランスの良い作品なのかな。
自衛隊と日本国の立場や理想を主張しつつ、作劇的には溜めつつカタルシスにつなげていく構図。
それでも伊丹がダークエルフと3人娘と共に炎龍退治するバトルは熱い。
戦闘機が龍を圧倒する様も盛り上がった。戦闘機は怪獣にはカマセ多いのに…感無量。
殿下救出作戦みたいな戦術レベルでの自衛隊無双は良かったです。
大軍同士だと一方的虐殺感ハンパ無いので、小規模戦闘の方が自衛隊カッコ良く見えます。
バカ王子ゾルザル殿下が色々と画策、情勢不安定に…
嫌な敵役は別に良いのですが、戦力差あり過ぎる為、脅威を感じない。
どうせ自衛隊が動けば決着なワケで…
そこまでのフラストレーション溜まるのが楽しくない。
それでも、貴族の少女シェリーの立派さと、日本の外交官菅原のドラマは非常に萌えた!
あと、レレィ回が良い感じ。
ファンタジーとしての魔法文化の一端を垣間見せてくれますし、何よりもレレィかわいい♪
…これだけ高度な魔法文明あるなら、自衛隊もっと苦戦しそうだな~と思った。
総じて十分以上に面白かったのですが、政治や外交周りの話題がエンタメ的にかみ合っていない気もしました。
悪徳マスコミ登場も中途半端。1クール目のお花畑議員みたいにギャフンと言わせてほしかったです。
『作画』
相変わらずヒロイン勢が可愛い。レレィちゃんが絵的にも好みです♪
相変わらず自衛隊の兵器や戦闘良かったです。炎龍戦は思ったより地味かも。
何気に、レレィとお姉ちゃんの魔法バトルが見所あり。
『声優』
レレィの東山奈央さんの可愛さ光ってました。
ヤオの日笠陽子さんの必死さも良い感じ。
小西克幸さんの小物感と小清水亜美さんの悪女っぷり♪
日高里菜さんの可憐な健気さもすばらしい。
『音楽』
OPは自衛隊の理想と現実を愚直に歌い上げた良い歌詞なんですが、ちょっとあざといかも。
主題歌は1クール目の方が好きです。
『キャラ』
相変わらず伊丹が頼れる男なんですが、昼行燈な伊丹よりも、実直な外交官・菅原の方が心情分かり易かった。
男たちは老騎士たちなど、生き様がカッコイイキャラ多いのが良い。
遅れてきたヒロイン・大貴族の娘シェリー(12歳)かわいい。
12歳とは思えぬ聡明さと覚悟!こんなレディーに惚れられた菅原うらやましい!
3人娘ではやっぱりレレィちゃん派です。才能溢れ、努力怠らぬ美少女。
姉もユニークながら、祖母がロゥリィと知り合いで老ける事を良しとする価値観良かった。
レレィ周囲の魔法関連のキャラクターたちが、本作の世界観に深み与えてました。
抜けてるけど目的の為に非常になろうとして…なりきれないヤオ、良い感じの策謀家なテューレの存在感大きい。
ゾルザル殿下は一見バカ…と見せて結構鋭い男か?…と見せて結局バカであった。
うつけの演技で一泡吹かせてほしかった…。
あと惜しいキャラは悪徳マスコミの古村崎哲朗(こむらざき・てつろう)。
実は悪だと自覚しているキャラ、彼は顔見世程度ならいっそ出さない方が良かったかも。{/netabare}