animeneko さんの感想・評価
3.2
物語 : 3.0
作画 : 3.5
声優 : 3.0
音楽 : 3.0
キャラ : 3.5
状態:観終わった
違和感が大きすぎるアニメ
原作 sprite、fairys
監督 喜多幡徹
シリーズ構成 高山カツヒコ
アニメーション制作 AIC Build
原作は、恋愛アダルトゲーム。恋愛アダルトとなっているのに、なぜか「選挙」の要素が大きく入ってくる珍しいアニメ。
自らの所属する部活の廃部を阻止するために生徒会長に立候補して戦うというのが基本ストーリーだけど、これに収賄やらひき逃げ事件やら、恋愛要素も入ってくる。
選挙戦を戦うところで、選挙に関するノウハウの説明とか、選挙での資金集めのお話とか、まるで市長選挙なみに細かい設定と説明があってリアル。これは調べたりしたのかねえ。しかし、学校の生徒会の選挙としてはリアルすぎておかしい。学校サイズが6000人にしてもおかしい。いっそ60万人とかの巨大学校というぐらいの設定にしてぶっ飛んでたほうがよかったか。
冒頭の収賄取引とそれを暴露されるのを阻止するためのひき逃げ事件を描いているのは、サスペンス映画ならまあ良い出だしのストーリー。でもでも、その後の
ストーリーはまるでラブコメになって、ヒロインたくさんでてきて恋愛ゲーム化しているので、第一話はまったくヘンな印象しかない。巨大すぎる違和感アニメだ。
ひき逃げ事件の伏線は後のお話で回収される。しかし、主人公が見る幻覚、頭の上にタケコプターが見えるとか、対立候補の顔がヘノヘノモヘジに見えるとかの設定は回収され無いまま終わった。あれはなんだったんだろう?
このアニメでは「経済特待生制度」というのがあって、この特待生は、学費免除のかわり工場で働かされて部活は許されず、しかも一般生徒から差別やイジメを受けているという設定になっている。主人公はこの問題を解決すべくマニュフェストに入れようとするが、この問題は解決されないまま終わったな。不完全燃焼。だいたい、この学校の治安部隊は、警察以上の権力を持っていて、逮捕、拘禁、スパイまで使っているのに、なぜ、特待生へのイジメの実態は改善しないのか?わけわからん設定だ。
ゲーム内では特におかしいと感じない設定でも、アニメにするとおかしい?と気づいてしまう設定とか状況ってたくさんあって、このアニメってその典型例が山ほどあったな。ゲームプレイじゃ指摘されないんだろうけど、やっぱりアニメでは目立つ。
だいたいひき逃げ事件で警察が出てこない、事件を秘匿するっていうのもゲームでは良くてもアニメじゃおかしすぎる。
個々のヒロインの「泣きエピソード」はそれぞれよかったので、この要素でなんとか最後までみれたかな。
このアニメは、「収賄エピソード」+「リアルな選挙戦」+「萌え恋愛ゲーム」+「泣きゲーム」を取り入れて混ぜあわせたという内容なんだけど、無理に混ぜあわせて違和感が巨大化してしまい、作品として統一感がメチャクチャになってしまった印象。
ストーリーは選挙戦あたりがなんとかうまく作っているけど、わけわからない部分のマイナスとでプラマイ0。
女の子の作画はカワイイので、ここで加点。
主人公キャラはなんとか統一感があったのでここでも加点。