ヤマザキ さんの感想・評価
2.3
物語 : 1.5
作画 : 2.5
声優 : 3.5
音楽 : 2.0
キャラ : 2.0
状態:観終わった
そもそもなんでアニメ化したんだろう?
【酷評です】
{netabare}原作の「もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら」(以下、めんどくさいので「もしドラ」と略します)を読んだのはいつのことだったろうか?まあまあ面白かった。面白かったというのは、腹を抱えて笑ったとか、ストーリーに感動したというのではなくて、なるほどそういうことか、と腑に落ちたという意味での面白かったであり、言い換えれば「興味深かった」ということでもある。勢いでドラッカーの「マネジメント(エッセンシャル版)」も読んでみた。結構難しかった。理解が難しいのを身をもって知って、ああ、こういう換骨奪胎のためにこの「もしドラ」はあるんだなぁと感心した。つまりはこの「もしドラ」は「マネジメント」を理解する上での「たとえ話」なのだ。だから、この「もしドラ」のストーリーは、「わかりやすさ」が大切なのであって、純粋なストーリーとして感動できるとか、そんなことは求めちゃいけないんだろうな、とつくづく感じた。
だから、アニメ化されるって話を聞いたときに、「それは難しい経営学の理論をたとえ話でわかりやすくしたものを、さらにアニメ化するの?」ということで大きな違和感を覚えた。例えるなら、「野菜はそのままだと食べづらいからマヨネーズをたくさん掛けて野菜らしさを感じないくらいのサラダにしました」というものをそのままミキサーにぶち込んで、「さらにもっと食べやすいようにそのままマヨネーズもふんだんに入れた野菜ジュースにしました」みたいな、「大きなお世話感」がぷんぷんと漂っていた。でもまあ、一応原作も読んでるしということで、怖いもの見たさで見てみたのだが・・・。
いやいや、予想どおりひどかった。小説だったら許せた物語の稚拙さが、アニメだとこんなにも目立つのだね。というか、もうこうなるとマネジメントのエッセンスなんてどうでもよくなって、ただただ退屈なだけだった。でもまあ、最後までなんとか観た理由は、当時東日本大震災が発生した直後でなんとなく娯楽に飢えていて、それで観ただけかもしれない。なにやってんだかなぁ。その当時は「STEINS;GATE」も「あの花」も放映していたというのに・・・。
でもまあこうやって内容を思い出してレビューを書いているのは、この「あにこれβ」があったから。「あにこれβ」がなければ一生思い出すこともないアニメでした。{/netabare}