杞冬@あずさ さんの感想・評価
4.4
物語 : 4.5
作画 : 4.0
声優 : 5.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
絶望抱きしめるのは諦めていない証
まず「SUGOIJAPAN」でのまさかのラノベ・アニメ部門でW受賞おめでとう!
まさかのW受賞にはびっくりさせられましたよ。
確かに2016年はまさしく「リゼロ」一色な1年だったかと思います。
そしてなぜこんなに終わってから時間がたってから、感想を書いているのかというと、それはただの怠惰ですかねぇ…
そろそろ怠惰の大罪司教になってしまいそうだったので慌てて書き始めているというところですねww
当然のごとくアニメまでのネタバレ満載です。
原作は既刊全て既読済み。
リゼロはいったいどういう作品なのか。
一言いえば主人公を叩き落してからの這い上がるカタルシスを楽しむ作品であると思います。
他では味わうことのできないカタルシスがこの作品の一番の肝であり、魅力であると思います。
3章は1、2章を耐えてみてきた人でも辛い展開の連続。
それも主人公であるナツキスバルが自分勝手な行動を繰り返し起きてしまったことも多い。
ここで耐えて見続ける人、耐えられない人を振るいにかけていたんですね。
原作でもここの評判はあまりよく3章中盤までの評価は良くありません。
自分はこういった主人公が堕ちるところま堕ちまくる展開が大好物であるので全く苦になりませんでしたけどw
こういう性格が曲がっているならともかくああいう展開が苦手な人は多いと思います。
ですが、声を大にして言いたい。
あの堕ちるところがあるからその後の展開が生きるのだと!!!
あれがあったからこそ最高のカタルシスがあるのです!!!
リゼロはアニメにするのはとても難しかったと思います。
ループものであり、その起点が「死」であること。
その死を乗り越えるまで話が大きく変わりづらい。
1話を1時間にしたのはとても良い策略でした。
始まりから「死に戻り」まできっちりと入っており、
視聴者の気持ちをがっちりつかめたでしょう。
ところどころに感じる作品に対する愛も良かった。
分割2クールにするかという話もあったみたいですが、続けて2クールやることに意味があるが監督インタビューで語っていましたし。
分割2クールのデメリットはやっぱり1クール空くとテンションが落ちてしまうのが大きいですね。
なかなか1クール終わった後のテンションを維持するのは難しい。
連続2クールでやったのは大成功であったと思いますね。
それでも少し残念だったところは、
レムのスバルを激励するもう一度ここからのところでしょうか。
スバルの独白がないため、レムのが都合のよい存在にとらえかれない。
一番スバルに対して甘そうなレムですが、そうではなく一番スバルに対して厳しいのがレム。
スバルならすべてを救えると信じている。
だから立ち止まることは許さない、立って全てを救えと。
そんなレムのスバルの英雄像がアニメだけだと分かりづらいんですよね。
まぁ長々と独白を入れるのも難しいですし、そこは仕方ないんでしょうが。
なのでそこに関しては原作による補完があるとより楽しめるかなと。
ですが総じて満足したかなというのが感想ですかねぇ…
「リゼロ」はメインヒロイン論争が絶えませんが、
アニメの部分までですと「レム」がメインヒロインに見えても仕方ないかなと。
後半は特にレムに比重に置かれているいますし、
エミリアは登場しづらいのもありますしね。
なのでレムがメインと見えて当然っちゃ当然ですね。
ですがこの論争は不毛極まりないのでメインヒロインは「パトラッシュ」でええんや!!w
あの忠竜俺を何回泣かせれば気が済むんです?
一番好きなキャラはやっぱりベアトリスですかねぇ…
新井さんボイスが見事なまでにあっている、
原作呼んだだけの時はそこまででしたが声がついてハートをがっしりつかまれましたww
2期は今年までに告知があって来年かなぁと思っていたり。
でかでかと広告で「ただそれだけの物語」は終わっても、
「ただそれだけの物語」は終わらない。
「ただそれだけの物語」は ―――これでは絶対終われない。
終われないのれの部分だけ水色になっているんですよね。
この色からイメージするキャラといえば誰でしょうかね??
そういった原作を読んでいる人だけにわかる仕掛けを残したり、
2期をやる気は満々と思いましたねww
このアニメから原作へ入った人は「リゼロ」ワールドへようこそ!
リゼロは一度沼に使ってしまうと出ることは叶いませんのであしからずw
Web版もありますが文庫版では結構話も変わってきているので、
別物と思ってもいいかも知れません。
またリゼロでワクワクする1週間が帰ってきてほしいですなぁ。
↓3章中盤の感想
{netabare}3章も中盤までが終わりました。
ここからが「ナツキスバル」の英雄譚の始まり。
これまでのお話は前座といってもよい、
それぐらいこれからの話は面白いです。
公式は18話を持ち上げまくってますが、
個人的にはここからが熱いところなのですよね…
いやここも好きですよ。
タイトル回収とかレムがスバルをただ「甘やかしている」のではなく、
誰よりも「厳しく」あきらめることだけ絶対に許さない。
どんな堕ちようともレムだけは許してくれると思っていた。
それは大きな間違いでレムだけは立ち止まることだけは許さない。
どんなに醜くても立ち上がることだけはやめてはならない。
レムの中でスバルは英雄化されており、
ある意味ではスバルがレムにかけた呪い。
どんな状況に陥ってもスバルだけはレムのことを諦めなかった。
それをほかに人に対してもスバルはやらなければならなくなってしまった。
レムが見ている限りは絶対に立ち上がらなければならない。
でもアニメの描写だけだとレムが都合のいい存在に見えてしまうかもしれないのがちょっと残念ですね。
これは原作のスバルの独白部分です。
アニメではカットされてしまった部分です。
レムだけは、スバルの甘さを許さない。
何もしなくていいと、大人しくしていろと、誰もがスバルに言った。
誰もがスバル何かに期待なんかせず、その行いが無為であるのだと言い続けた。
レムだけは、そんなスバルの弱さを許さない。
立ち上がれと、諦めるなと、全てを救えと、彼女だけは言い続ける。
誰もスバルに期待しない。スバル自身も見捨てたスバルを、彼女だけは絶対に見捨てないし、諦めることなんて認めない。
それは、ナツキスバルが彼女にかけた「呪い」だった。
これを知っているのと知らないではレムへの感情は大きく変わります。
一番スバルに対して甘そうなレムですが、
それは違いレムが隣にいる限り何が何でも英雄になってもらうという誰よりもスバルに対して厳しくあり続ける。
何をやっても許してくれるではなく、
どんなに這いつくばっても英雄になれとレムは言う。
どんなに醜くとも立ち上がれと諦めるという選択肢だけは取らせない。
それがスバルがレムにかけた呪いなんですよね。
3章は視聴者にもスバルにとっても辛い話です。
でも今回はループ前とは比べ物にならないほど難易度が高く、
ただ単純にスバルがどうにかできるレベルを完全に超えている。
スバルがここで諦めると当然エミリアは死に、ラムも死にます。
村の人たちも巻き添えで死にベアトリスは干渉をしてこないので生き残るかもしれませんが、パックが終焉の獣となるためどうなるかはわかりません。
そして終焉の獣により回りの町も破壊され、さらに多くの人が死にます。
終焉パックは作中でも屈指の強さであり止めるにはラインハルトを呼ぶしかありません。
これがスバルが干渉しなかった場合に起こる未来。
スバルがあきらめるということはこれまでより多くの命が奪われ、
尚且つそのことを知っているのはスバルだけ。
助けられるかもしれない命を見捨てる。
スバル自身助けられる命を見捨てるのは悪じゃないのかと言っています。
ですがそれでももう諦めてしまいたかった。
それほどまでにスバルは摩耗し心が折れてしまった。
でもスバルの行動も仕方ないですよね。
これまでスバルの功績によって救われた命もあるわけですから、
調子に乗っても仕方ない。
ましてやなんの力もない高校生なのですから。
自分なら何とかできるそう思っていたけれど、
周りからは必要ないとされ守りたい人たちを死なせてきた。
大切な人が何回も死んでいるところを見せられるのはどんな苦痛かはスバルにしかわからない。
それを誰かに話すこともできず、これからもスバルの心に残り続ける。
これまで築いた死体の山をスバルはずっと背負わなけらばならない。
そんなスバルに共感は難しい。
けれど理解はしてあげてほしい、なんの力もない普通の少年だということを。
自分ひとりじゃどうすることもできない一人の少年だということを。
ここまで頑張って見続けてきた人に一言言いたいことがあります。
本当につらかったですよね。
スバルが堕ちていく姿は見ていて痛々しかったと思います。
でもここからは安心してください。
ちっぽけな少年ナツキスバルの英雄譚が始まります。
このカタルシスはほかの作品では味わえない。
熱くて最高なこれがReゼロ。
刮目あれ!!
ついに動き出す、最も新しい英雄譚を!!!{/netabare}
↓は2章までの感想。
{netabare}今回もネタバレ全開で行きますw
2章の終わり11話までのネタバレありです。
11話まで終了し2章までが完結しました。
このリゼロは分割にするという話もあったみたいですが、
制作者たちの要望により連続2クールという形になりました。
何故かというとここまで展開では普通のラノベというレッテルを張られてしまうのでこの次の3章をやることに意義がある。
連続でやらなければ意味がない、それがスタッフの考えでした。
3章は2章の比にならないほど、
スバルは痛めつけられうざくなります。
1章は明確に死の要因が分かりやすく乗り越えるのはそんなに難しいことではない。
2章は死因が分からないところからスタートしますが、
部隊が狭いので断定しやすいのが良かったところですね。
3章は何が大変といえばこれまでは狭い舞台での話でしたが、
これからはかなり広く登場人物もここから一気に増えます。
今でもスバルのことをうざいと感じる人は頑張って耐えてくださいw
これまでの展開を見て親のような目線で温かい目をしてみてあげるといいかとww
2章の演出は素晴らしかったですね。
ここからの話の印象が強すぎて2章までが薄れていましたが、
アニメでは色濃くしっかり描写されていて良かった。
7話を見ている時ほんとここのスタッフが作ってくれてよかったの心の底から思いました…
そして濃い存在感を示したスバル役の小林裕介さん、レム役水瀬いのりさん、ラム役の村川梨衣さん。
このお三方の演技がきらりと光る。
スバルは普段のうざいテンションと死ぬ瞬間の絶望感がしっかりと出ていました。
7話の八つ当たりに近いレムへの言葉も鬼気せまるものがありました。
レムの明確な殺意これも水瀬さんが良かったですね。
憎しみに満ちたレムの感情が表れていました。
そしてラム役の村川さんと…りえしょんってこういう演技できるんですね…
驚きましたwいつもはぽわぽわしてるキャラが多かったのでw
後ベアトリス役新井さんがはまり役すぎですねww
元々好きなキャラでしたが更に好きが深まりましたw
俺はロリコンじゃねーし!!
ベアトリスが好きなだけだし!!
とまあ2章でもすでに結構落とすに落とされてますが、
これはまだまだ序の口。
むしろここからが本番といっても過言ではない。
落として、落として終盤激熱がこのリゼロ。
他の作品では味わえないカタルシスが積み込まれてます。
是非とも切らずにご覧いただきたい。
というかここまでついてこられてきた人ならこれからも大丈夫なはず…?
3章の序盤から中盤まで読んでるときはほんと心が痛んだ。
これほんとラノベかよ!と追わざるを得ませんでしたw
だからこそ3章を連続でやる意味があるんですよね。
ここのスタッフはリゼロ好きな気持ちが溢れてきててほんとありがたい。
スタッフたちの熱意が伝わるのが素晴らしい。
ここのスタッフなら3章も魅力的に描いてくれるだろうという確信がある。
ほんと楽しみで仕方ない。
久しぶりに原作ありきのアニメでここまで毎週楽しみに見ていられる。
インタビューとかも読んでるとにやにやしちゃいますしねw
ここのスタッフでリゼロ作ってくれてよかった…
大事なことなので2回いいましたww
ここからは視聴者にもスバルにも辛い展開が続きますが、我慢のしどころです。
辛いでしょうが大丈夫です、原作読んでる人はみんな辛かったですから。
耐え時と思って見守ってあげてください。
魅力的なキャラも増え話も広がります。
今後の展開に乞うご期待ください。{/netabare}
↓は1章までの感想
{netabare}君を救うためだったら何度だって死ぬ。
異世界召還は今ではありきたりといいますか、
かなりメジャーなジャンル。
では他とは何が違うのか。
それは主人公ナツキスバルに与えられた能力「死に戻り」
これこそが他とは常軌を逸しているところですね。
原作は文庫版については既読済み。
Web版はまだ途中まで。
「死に戻り」について軽く説明を。
スバルが死ぬと自動的にセーブポイントまで戻される。
セーブポイントはこちらの意図では変えることができず、勝手に決められる。
この死に戻りのことを他人に話すことはできず、
話そうとする痛みを伴いとても話すことはできない。
当然スバル以外の人はループしていることを知らず、
しかしスバルは前の世界でのことを覚えているが他の人は全く分からないという状況。
このことから未来を変えるためにはスバル自身が行動を起こすしかない。
全てスバル自身の行動によって変わっていくがスバルが死んでしまうと当然リセットという形になる。
「死に戻り」の辛いところはこのことを他人と共有できないこと。
スバルの苦しみを誰も理解することができない。
スバルと作った思い出もすべてスバル以外は綺麗さっぱり忘れてしまう。
救いを求めるとしてもスバルが何かをしなければ同じ結末を辿る。
3話までが1章にあたり4話以降が2章となります。
このReゼロはとてもアニメ化するのが難しいタイトルだと思います。
そのことをプロデューサー自身も理解しているのが良かった。
アニメ化するのが難しいタイトルだからこそアニメにする意味があるのだとインタビューで言っています。
ループ特有の景色が変わりづらく、
主人公スバルに辛い展開の連続だったりラノベにしては重めのタイトルです。
文字で読むのと違い場面がはっきりと目に入りますから、
そこの意識はとても難しいと思います。
意識していることは引きでそれが見事にハマり、
続きが非常に気になる終わり方をしています。
1話~5話まで放送済みですがすべて引きが強くとても素晴らしいEDの入り方だと思います。
主人公スバルについてですがこれでもかなりマイルドになっています。
WEB版と比べるとほんとかなり見やすい。
文庫版はアニメ版と同じ作りになっているので手を出すなら文庫版の方をお勧めします。
WEB版は無料で読めるメリットはありますが、
文庫版は大塚真一郎さんによる魅力的なイラストもあります。
アニメを見ていてどうしてもスバルが合わないと言う方はこれからもキツイので見る場合はある程度割り切ってみた方がいいかと。
結構重いタイトルですのでラノベと思って見ると全然違うものかもしれません。
軽い部分もありますが、重いところはとことん重い。
異世界召還というありきたりといっては言い方は悪いですが、
全く王道を行かない邪道を突っ切った作品。
俺TUEEEEEもなければハーレムを築くわけでもない。
ラノベではありますがラノベという認識を外してみていいと思いますw
OPとEDともに良曲。
特にEDは原作を知っているとなるほどとなる歌詞。
OPは演出がReゼロらしくていいですね。
一番のお気に入りキャラは意外とベアトリスだったりしますw
意外とって自分で言っていてなんだとは思いますがww
あのロリな見た目としゃべり方が好きなんですよねぇ…w
CVは新井さんぽいなと思っていて新井さんだったら嬉しいなと思っていたらこれですよ…!!!
アニメになって更に好きなキャラになりました。
ラインハルトはさすおにでかっこよかったですしww
今後ドンドン好きなキャラが出てくるので楽しみで仕方ない!!
章が変わるごとに更新できたらなぁとちょっと目標を立ててみたり(目標とが達成できるとは言ってない){/netabare}