「バケモノの子(アニメ映画)」

総合得点
70.3
感想・評価
639
棚に入れた
4225
ランキング
1603
★★★★☆ 3.8 (639)
物語
3.8
作画
4.1
声優
3.6
音楽
3.7
キャラ
3.8

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ネタバレ

snow さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0
物語 : 3.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

面白かったけどそれ以上が欲しくなった<60>

細田作品だと一番まとまってる感じ。
裏を返せば定番・王道な構成をそのままやっただけ感もあり。
上手くまとめましたを超えてテーマ・思想すら感じさせるような作品作りがそろそろ求められるんじゃないかね、巨匠!と、かなり良いけどもっと良くやってくれ的な期待で文句だらけになってしまったのはご愛嬌。

最初はガキ主人公のウザさとバケモノ世界の新鮮味のなさで、夏休み子ども向け映画的な退屈を感じてたけど、主人公の成長と共に面白く感じるようになってきて、いきなり渋谷に戻されたあたりで期待値は最高潮。
バケモノ世界で確固たるポジション積み上げたところでいきなり現実世界に戻すとか残酷なことするなーって期待。
この残酷さをバケモノ≒自然の脅威のメタファー≒制御不能の天災みたいな風に捉えれば、人間社会を否定してバケモノの世界で上手くやるなんて甘えてただけみたいな、武術が強くなるなんてことじゃない人間的な成長まで見せれるかな、と。
でもまあ、好きに行き来可能でお勉強を始めちゃうんだけど。
身寄りのない状態で無一文で現代社会に放り出されるとか色々面白い展開描ける気がするんだけどなぁ。
作品に高尚な風味付けたいのか、いきなり図書館で文学ってのがあんまよろしくない。街がどうなったとか、ドラゴンボールまだやってるのかとか色々あるだろう。図書館行ってもまず新聞とかじゃね?
んでヒロイン登場。これもなんだかなーなヒロイン像。逃げろつっても逃げない足手まとい行動と身の程知らずの説教は大きなマイナスポイントだけど、まず主人公が女として見てないのがなんともかんとも。
母親死んでるんだから母性を感じるとか他にもいろいろ意味付けできるやろー。
勉強教えるだけなんで現代生活の象徴でしか無く、そしてその象徴が甘っちょろい。
ヒロイン必要だからって配置されただけに見える。

んでまあ後は話をまとめるだけの展開やね。
特に主人公と対に描いてた訳でもないのに「君の闇ですこんにちわ、俺をやっつけたら話がまとまりますよー」的な敵出したり。
熊徹が生きてると現代に帰ったら育ての親を捨てる展開になるから、転生させて胸に飛び込ませたりとキャラを片付けるためだけの展開があったり。
んで現代に帰って大学受験。現実世界に帰還するモチベーションもイマイチなんだよなあ。
クマ消えたし、年齢的に今受験しとかないとヤバイし、なんて合理的な考えじゃ夢がなさすぎる。

迷い込む→主人公の成長→現代へ帰還→クマの決闘→クジラ大暴れという構成・見せ場の配置はうまかった。サマーウォーズでも途中に山つくってさらに山な構成してたけど婆さんの解決が鮮やかすぎて後ろの山がかすんで蛇足と化してたし。
主人公が修行して成長して強くなるとこ丹念に描いたんだから、その強くなった結果を存分に見せるようなシーンで脳汁噴出させてこないのはもったいなかったかな。

あとキャラデザから背景までビジュアル面凡庸。芸能人がカツラと特殊メイクしましたみたいなキャラはインパクト不足。
演出も見惚れるようなシーンはなかった。おおかみこどもでは首をかしげるような話を豪腕演出で見せきったのに。

投稿 : 2016/07/30
閲覧 : 219
サンキュー:

2

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