「アタッカーYOU!(TVアニメ動画)」

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感想・評価
4
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ランキング
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★★★★★ 4.3 (4)
物語
4.7
作画
3.0
声優
4.7
音楽
4.5
キャラ
4.7

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ネタバレ

アニメ記「脱力視聴」 さんの感想・評価

★★★★★ 4.1
物語 : 5.0 作画 : 3.0 声優 : 4.0 音楽 : 3.5 キャラ : 5.0 状態:観終わった

スポ根女子バレーアニメの傑作!(出来る限りネタバレしないように書きましたが面白さを伝えたいので展開の流れの記述がバレになるかも)

1970年という時代を反映した体罰などの描写ゆえに、叩かれても殴られという
指導描写がありますが、そんな時も食って掛かって「なにくそ見てろ!」という反骨心むき出しで
めげない、くじけない、、怪我しても実力不足でもひたすら努力と練習で腐らずひたむきに
バレーに打ち込んでいく主人公の、汗と闘志をむき出しにした王道の格好いいスポ根女子バレー物語です。
バレーボールという競技を徹底して重視した作品になっています。
(男女の恋愛的な描写も無い訳ではないですが、100%中2%くらい)

主人公は、性格は単純でおっちょこちょいだけど快活、陽気で身体能力が抜群の元気少女、葉月優。
物語は中学生時代から始まりじっくりと成長と活躍を見ていく事になる大長編作品です。ただし、
女子バレーボールアニメなのに1話目の時点ではこの子はバレーも全く知らない素人、未経験者。
そんな素人の彼女が全くのバレー未経験から持ち前の負けん気と根性で努力し、挫折と再起を繰り返して
徐々にバレーの素晴らしさに目覚め、青春をバレーに捧げていくのですが、後半のお話を見ている時に
「最初はたかがバレーと舐めていたりしていた」頃の優の姿を思い出して微笑ましくなったりしました。
優れた素質があっても努力とライバルがいないと原石に磨きが掛からないという点はしっかり話数を使って
表現されていました。

ストーリーのタイトルもやたら格好いいんです。
3話「輝きはコートの中に」という題とか11話「キズだらけのエースナンバー」とか
もう、心が燃える、踊るんですね。燃える、燃えてしまうw
序盤からこんなサブタイトルで内容も題が表すとおり熱い!ですが実際は18話からが本番。
面白くなるのが1クール半過ぎたあたりというのは58話もある長編ならではですね。
長い話数がいい下準備になっています。
もちろん、格好いいサブタイトルは後半にもあります。

前述しましたが物語の開始時点は中学時代なので最初はバレー部入部からで
直後の部活のレギュラー補欠、レギュラーになるまでのお話では部員同士でバチバチとした
険悪で火花が散る緊張感を見ることが出来ます。
補欠部員たち+優と部レギュラーメンバー間でいがみ合ったりしているものの、補欠もレギュラー女子も
優の努力に触発されるに従い、レギュラー組も優や補欠との人間関係に折り合いをつけたり優の努力を認めるなどにより
溝を埋めて距離も縮まっていき、優と補欠組の間には友情や連帯感が生まれ、ついに
部が一丸になって中学バレーの全国大会へ。
この中学大会に出るまでに終生のライバルが生まれる、という流れがまた素敵で、
王道の女子スポコン展開がたまりませんね!

中学の後は実業団バレー、ここでも補欠からレギュラーまでじっくりと描かれていました。
いくら優の身体能力が凄くても中学でたての少女なので最初は大人には能力が及びませんが
明らかに脇役な人に教えられ、助けられてさまざまな壁にぶち当たりながらも
欠点を自覚したり技術を学び掴み取っていくなど努力描写もすばらしい。
脇役も輝いています。視聴者にとっては話が進むにつれて登場しなくなる
脇役に過ぎないけど作中の葉月の目線で考えると「頼りになるバレーの先輩」
そういう位置のキャラクターがとてもいい味を出していますね。

ライバルの子は最初は主人公の優(素人同然なので)を実力差もあって見下しているのですが
努力と学習で葉月が乗り越えてからは見る目を変えて、いい関係になって・・。
この過程がじっくりと見れて好き。
その、ライバルといえば全日本代表選手に選ばれる天才選手(優と同い年)の多岐川絵里や
最初同じ中学バレー部では対立し、その後優の努力を認めて油状を築き、中学後は別の進路を歩み、
そして最後までライバルであり親友でもあり続けた早瀬奈美が本当にいいキャラです。
彼女たちのひたむきさ、真剣さ、バレーをしていない時の友情関係にも胸を打たれます。
ちょっとでも優が弱気になれば活を入れるライバルの彼女たちの態度が素敵。
真剣でバレーが大好きなんだって伝わってきます。
名言もたくさん。
「相手が怪我をしていても手を抜く事は失礼」
「あの燃えるような目に負けたら、もうバレーをもう続けられないような気がするんです」など。

テンポもよく、活躍する舞台も徐々にスケールが広がって行きます。
作中の時間の経過が早く、だらだらしてないのがいいです。
5話かけてやっと何かを達成とか決着というだらだらした構成がないのがいい。

バレーに関しては常識的な、スポーツの範囲でのプレー描写が重視されていました。
(バレーについては巨人の星のような魔球とか、無茶振りな表現はなかったと思います)
2話に少し人間離れというか荒唐無稽な描写(不良暴走族と喧嘩になる場面において)が
ありました(高いところから飛び降りて無事着地とか対バイク)がそれ以外は現実的。

葉月役の小林さんはほとんど主役の役をされていないので結構貴重。
(思いつく役が天地無用の鷲羽くらいなので)

作画は今の時代の作品に比べて粗め。制作したナックという会社は
結構絵が独特なのですけどね。
恋愛描写に流れないで女子バレーをしっかり見れるアニメはほぼないのでお勧めです。

投稿 : 2019/01/21
閲覧 : 337
サンキュー:

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