退会済のユーザー さんの感想・評価
5.0
物語 : 5.0
作画 : 5.0
声優 : 5.0
音楽 : 5.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
ARIA3部作最終章 「始まり」 ARIAの楽しみ方は人生の楽しみ方と同じ。
・アニメ感想の前に
ARIAとは日常での小さな幸せ、素敵を探す物語です。
物語を平坦に感じるとしたら受動的に視聴されているからだと思います
それでは日常の小さな素敵には出会えません。
灯里のように、ポジティブに考えすすんで他人に手を差し伸べる
何か素敵なことはないか?どうしたら今日を楽しめるか?
人に喜んでもらえるのか?
能動的に視聴するARIAは素晴らしいですし、人生を楽しむコツも
こうしたことではないかと思うのです。
・はじめに
ARIA3部作の最終章です。作品テーマは「始まり」
ゴンドラの修行をしながら、ゆったりとした時間を過ごす主人公灯里
これからもこの時間が永遠に続くのでしょうね。。
・作画について
作画面が大幅に向上しています。
人物画の造形は安定し、背景画も緻密になりました
デジタル技術の発達で水の質感はさらに美しく
背景の町並みもやわらかい色彩で配色がされました
より、完璧な作品に近づいたといえます
・ストーリー
3人の少女たちにも転換期といえる時期が訪れます
主人公灯里はある日、渡し舟の手伝いをすることになります
初めての仕事にとまどいつつも、同じ夢をもつ少女たちと
語らう中で、自分の未来を考え、夢に向かって決意を新たにするのです
一歩踏み出した主人公灯里ですが、
渡し舟の同僚から、ゴンドラの操舵技術を褒められます
一緒に時間を過ごした視聴者としても、わが子を褒められたような
くすぐったい気持ちでした。
後輩アリスはいちはやく一人前になるも
仕事の忙しさから、大好きな灯里や藍華に会えず
元気がありません。アリスは技術こそ高いものの
人に笑顔をふりまけない、素直になれない不器用さがありました。
アリスは2人に会いたいけれど、どうすればいいかわからない
そんなとき
灯里と、藍華がアリスを訪れます。驚くアリス。
2人は言います「会うことに理由なんていらない」
かつてないとびっきりの笑顔を見せたアリスでした
彼女もまた、一歩前進できることでしょう
親友藍華が一人前となり、いちばん最後に試験に挑んだ灯里
試験に無事合格しましたが、それは尊敬するアリシアさんからの
巣立ちを意味します。。
彼女はこれから一人で進んでいかなければならないのです。
ネオヴェネツィアは理想郷
しかし、進まなければ成長がない。
進んでいくから、新しい幸せにも出会えるんですね。
1期~3期という時間の中で少女達はしっかりと成長していました。
エピローグで灯里の下に新しい後輩が入社してきます
これからも様々な出会いがあり、それぞれの始まりがあるのでしょう。
時間が流れても、あの頃も楽しかったと笑顔でいえる彼女たちなら
いつだって奇跡はすぐそばにあるのでしょうね。
・さいごに
素敵な世界観をバックに少女たちの成長物語をしっかりと描き
上質な音楽と美術が物語を美しく彩ります。
ARIAシリーズは稀にみる名作アニメーションです
ぜひ、ご覧いただけましたら幸いです。