退会済のユーザー さんの感想・評価
4.0
物語 : 3.5
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
琴浦さんの評価が分かれる理由ってなんだろう。
主人公、琴浦さんがとても可愛いラブコメです。
しかし全編とおして日常劇でラブコメを繰り広げる気楽な
アニメだとはいいきれません。作品の雰囲気が一定していないんです。
・製作者が伝えようとするテーマ
笑顔を失った少女が笑顔をとりもどすという復活の物語
・主人公琴浦さんについて
サトリという他人の心を完全に読んでしまえる能力のため
人から煙たがられ、家族からも捨てられるという
どん底からのスタートです。
・物語
転校先の学校で真鍋義久という少年と出会います。
彼は日夜、頭がエロ妄想でいっぱいなオープンエロです
しかし人間に裏表がなく、口に出すことばと考えが一致する
真っ直ぐな人間でした。好意も隠すことはありません!
随分と男らしいんですよね
彼を中心として、孤立していた琴浦さんの周囲に人が集まり
闇のそこにいた彼女に光がさしてきます
序盤の1話で作品の方向性をしっかりしめしたことは素晴らしい
さて、この後の展開は視聴者の大きな予想をうらぎることなく
義久と、琴浦さんが急速に親密度をたかめていきます。
本心で人に接することが出来る仲間が琴浦さんの心を溶かしていきます
途中にはさまれる日常劇もコメディーがふんだんに散りばめられ
ラブコメとしての展開として間違っておりません。
・サトリの設定どうするの?
中盤になるとサトリの能力で孤立していたという設定が嘘のように
内気な引っ込み思案な少女のようになります。
日常劇ではシリアスな展開よりずっと見やすいのは確かです
ではなぜ1話であれだけ見せておく必要があったのでしょう>
犯罪者を追う展開の話もありますが、犯人が多重人格者で
サトリが役に立たないというオチ。
ここはサトリに力も人の役に立てるんだって
自信回復につながられるチャンスだったと思うのです。。
ラストではじぶんを捨てた母と対面します
母とのやりとりは感動的です。
しかし、決別しなければならなかったサトリの力はどうしたのでしょう
母の気持ちを理解できていなかった、上っ面しか読んでいなかった。
ん??サトリの能力は心の全てを読める。。だから誰ともいれない
不幸にしてしまうからって設定だったのでは?
上っ面だけ読むとか琴浦さん調整できるんだったのか
と、ツッコミたくなってしまったのです。
まあ幸せになれたんだから許してしまえるのですが。
・さいごに
サトリというキーワードを使ったことで人間の深層心理に切り込む
ようなイメージをもたせてしまったのに、結局はラブコメと
母子の和解という物語。
ラブコメに進んだことにむしろ賛成です。
しかしそれならば、琴浦さんが人間関係を断絶するに至った過去を
克明に描写しなくてもよいですし、サトリという活かし切れない
設定ももっとライトでよかったのではないでしょうか。
このアニメを視聴された方自信が判断されることなのですが
アニメの評価が分かれるとしたら上記のようなことが
原因になっているのではないかと思うのです。
最後までご覧いただきありがとうございます