にゃんにゃ さんの感想・評価
3.2
物語 : 4.0
作画 : 3.0
声優 : 3.0
音楽 : 3.0
キャラ : 3.0
状態:観終わった
頑是ない歌
どこにでもいる普通の女の子たち。
恋心を抱いたり、そして嫉妬したり。
友達と仲良くしゃべってたり、無為な時間を過ごしたり…
プレゼントをもらってはにかむその顔からは、想像もつかないだろう。
その手に肌身離さず持つバイオリンケースの中には、電動ガンが仕込まれていることなんて…
テロ対策のため作られた、イタリア政府直属の組織「社会福祉公社」。
余命いくばくも無い少女を集め、体を改造し、心を操る。
そうして造られたのが彼女たち。
そう、彼女らは犯罪と立ち向かうべく“造られた”人間兵器。
洗脳により、担当官を主人と崇め、その指示により淡々と殺人を遂行する。
様々な事件を通し、彼女たちとその担当官とのふれあいを描いた物語。
両者の間に生まれる感情は、偽物か、それとも本物なのか…
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幸せの形はひとそれぞれ。
彼女らを象徴する言葉。義体化、洗脳、そして短い命…数え上げればきりがない。
人の同情をかう言葉ばかりが並ぶが、そこに彼女らの本質は存在しない。
大好きな担当官とデートしたり、友達と流星群を見に行ったり…
そこにこそ彼女らの本質があり、そして幸せの形に違いない。
たとえそれが洗脳で作られた感情であっても、
その場その場で、想う気持ちには嘘はない。
だからこそ、担当官にそっぽを向かれて悲しむことはあっても、
義体化されたことを悲しむ子はいない。
彼女らを差別してはいけない。
ヘンリエッタは幸せだったろうし、
エルザは不幸だっただろう。