USA さんの感想・評価
4.8
物語 : 5.0
作画 : 5.0
声優 : 4.5
音楽 : 5.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
初代ガンダムの「ニュータイプ理論」に似た哲学アニメ
正直中学生以下の人にはお勧めできないような、複雑な内容や描写を扱った話です。
まだ観たことの無い人はタイトルの「攻殻機動隊」というワードから、メカを用いたアクションアニメを連想される方が多いと思いますが、ストーリーの本質は本編の世界観である電脳社会における”社会現象”にフォーカスが当たっています。
*もちろんメカや機械を使ったアクションシーンもたくさん出てきます。
初代ガンダムシリーズを見たことがある人はわかると思いますが、ガンダムもロボットアクションが目玉のものの、ストーリーの裏側には政治不信や戦争批判、そこからのニュータイプという人類の革新が本筋としてずっと追いかけていくように、攻殻機動隊もひとつのテーマを追いかけていきます。
ただしガンダムよりも攻殻機動隊の哲学は複雑かつ高度な内容です。
本作SATではスタンドアローンコンプレックスという聞き慣れない、やや難解な社会現象がテーマになっているのですが、私はこれを「ネット社会において個人の意思はどのように形成されていくのか」を描いた作品だと感じました。
深い世界観や哲学、伏線とその回収といった内容が好きな人にとっては、一度観ると永遠に忘れることのできない一作として心に残るでしょう。