どらむろ さんの感想・評価
3.6
物語 : 3.0
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 3.5
キャラ : 3.5
状態:観終わった
カードゲーム促販、昔の夕方か朝にやってそうな内容。1クールは不向きですが続編期待
トレーディングカードゲームの世界観に基づき、能力者の人間と、異世界から来た女神や邪神がコンビ組んで戦う異能バトルアニメ全12話です。
世界観や展開は分かり易いのですが、1クールで7人のドラマは最低限の紹介に留まってしまっている感。
昔の朝か夕方の長期放送前提ならば決して悪くはない内容だと思うのですが、1クールでは微妙でした。
続編ある模様なので、そこに期待したいです。
{netabare}『物語』
ロジカリスト(人間)とフォーリナー(異世界のパートナー)が合体して戦う設定は面白い。
互いの絆や信頼が重要になるし、萌えも燃えもドラマも期待できそう…
人間界が異世界から侵食されていて、主人公たちの組織ぐるみで対抗している世界観も分かり易くて良いです。
分かり易い反面、割とアットホームなチーム内のドラマに終始してしまい、世界観の規模は矮小化、ストーリーの起伏が少ない面も。
…そこは良し悪しあり、昔ながらの長期放送前提ならば悪い構成ではない。
だが惜しいかな、本作は1クールしかないんですよねぇ。
バトルはまぁまぁ。敵の存在感が希薄で、毎度主役チーム出撃する流れ…
古典的なロボットアニメや戦隊物に近い。
これも長期放送が前提の構成、1クールでは平坦に感じるのが難かも。
主に7組のドラマなのですが、それぞれに悩みがあって暴走→主人公のヨシチカが盾となってフォロー→雨降って地固まる
個々のドラマは悪くないんですが、初期状態でカップリング成立している為か、パートナー間の絆の面ではやや地味でした。
パートナーとの出逢いをゼロから描いた6話と9話~最終話が中々良いのを見るに、最初からパートナーだった組の絆が見劣りする。
ここは短期で分かり易さ重視脚本の良し悪しかも。
シリアスで重い話多いのも難。
一番好きな話は6話の元高校女子サッカーマネージャーの新人ロジカリスト・七星縁(ななほしゆかり)ちゃんと、天邪鬼な邪神・ケツァルコアトルが交流していく話。
純真素直な良い子に、荒ぶる邪神が少しずつデレていく…かなり好みの話でした。
9話以降の、盟約者不在で燻っていたオルガのエピソードは中々面白かったです。
口だけ番長でギャグ要員…と思いきや、苦悩して闇落ちする心情が良く分かる。
ルシフェルとも最終的には対等なやり取りしていくオルガの成長、ある意味ルシフェル&オルガ組が一番ベストパートナーかも。
総じて、決して悪くはない内容でした。
物足りなさ感じるのは、単純にキャラ数に対して尺が足りてない。
オルガ編が4話かけて中々の内容だったのを見てもわかる。
朝か夕で4クールくらいならば持ち味が出ていたかも。
…続編は楽しみです。1期で地盤固めたのが功を奏する事を期待してます。
※2014年冬アニメ「Z/X IGNITION(ゼクス イグニッション)」との比較
トレーディングカードゲーム、人間と異世界パートナーのコンビで戦う共通項が。
世界観や話の分かり易さはラクロジが上でした。
総合的にはラクロジの方が安定感あるのですが、観ていて続きが気になるドラマチックさはゼクスの方。
違いは組織化されていない状況のカオス度と、それ故のそれぞれの組の絆の深さ。
…ゼクスも決して良作とは言えず、一長一短ある感じ。
『作画』
カラフルなキャラデザや変身バンク、バトルシーンなど中々。
『声優』
種田梨沙さん、水瀬いのりさん、徳井青空さんとごちうさ声優が3人も。
特に徳井青空さんのクロエは中々の好演でした。
アルテミスの折笠富美子さん等ベテランも良い感じ。
男性陣は小野賢章さんもさることながら、オルガの松岡禎丞さん、ルシフェルの鳥海浩輔さんが持ち味十分。
『音楽』
主題歌はそこそこ主題に沿っており悪くはないのでは。
『キャラ』
皆個性的でポテンシャルは悪くないです。
ただ、脚本の関係か、キャラ同士の繋がりがやや薄い。
お気に入りはオルガとゆかりんです。
主人公・剣美親(つるぎ・よしちか)はラノベの過去に傷持つ最強系っぽいけれど、終始サポートに徹する地味な主人公。
地味ですがそこが良さでもあり。
アブソリュート・ゼロの主人公よりもちゃんとメイン盾してる。
アテナは正妻ポジとして良い感じに絆あったのでは。
真面目な玉姫、奔放なクロエもそれぞれに可愛かった。2人の対立からの絆をもっと見たかった。
かなり重い事情がある無口少女・学(まな)ちゃんおいしいポジション、やはりもっと他キャラとの交流があれば。
ヴェロニカ局長は良い上司。
ゆかりんこと縁ちゃんがとても良い子で可愛い。
正に巫女の資質、(見た目かわいいとはいえ)荒ぶる邪神ケッツーと心通わす、6話良かったです。
ケッツーも愉快なパートナーでした。
オルガはネタと笑いを一手に引き受けつつ、後半の主役。
ビックマウスの裏での焦りや劣等感、一度は闇落ちするも、一線は踏みとどまって、きちんと答えを出した。
実際大した奴だと思う。
ルシフェルも単なる邪悪なだけではない深みがあって良かった。
他女神たちがやや印象に残らないのが残念。
妹のしおりちゃんが良い子で可愛かったです。{/netabare}