えたんだーる さんの感想・評価
4.7
物語 : 4.5
作画 : 4.0
声優 : 5.0
音楽 : 5.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
2016年冬アニメ No.1
…っていうのは個人の評価ではあるんですが、売り上げ的にも前期から続きの『おそ松さん』を除くと数字としてそうみたいですね。まあ、どうでも良いですが。
ちなみにオンエア前はノーマークで、うちの DIGA くんが勝手に録画しておいてくれなかったら見逃していたかもしれません。で、たまたま1話目を見まして「なんじゃ、こりゃ?」と思い、3話目まで見たところで「これは原作を買わなあかん」となり、一気に全冊そろえて以後の視聴は原作既読状態でした。
では原作から引き継いだ本作の特徴と、アニメならではの良い点をいくつか。
[原作から]
その1. 構成が緻密
こんなアホな話(褒めてる)にも関わらず、伏線の張り方や新キャラ登場のタイミングなど構成に隙がありません。いっぺん web 小説として書かれた後に書き直した作品だからかもしれませんが。
その2. 「お約束」をうまく使った笑い
なんていうか本作のターゲット層はドラクエとか MMORPG が好きだったり、既存の異世界ものアニメやライトノベルなんかが好きな人だと思うんです。そういうの知っている人からすると、女性メインキャラ3人のステータスとかスキルはもう、それだけで笑いしか出ないです。
その3. 主人公が頭悪くない
物事に猜疑的で簡単に騙されない(でもエロには少し弱い?)主人公カズマさんが、アホなヒロインたちにツッコんでくれるのでストレスがたまりにくいです。
[アニメならでは]
その1. 声優の演技
キャラをつかんだ各メインキャラ4人をはじめ、キャストの演技が素晴らしい。アドリブもたくさんあるらしいが違和感ない。普通の演技からそのまま続くブリッジの「このすば!」の言い方も実にスムーズ。
その2. 音楽
OP/ED をはじめ、めぐみんのエクスプロージョンのときや、いかにも「クエストです」みたいな BGM が実に良い。特に ED は録画視聴でも絶対に飛ばさない名曲でした。
その3. 作画のリソース配分
「ここだけは絶対にちゃんと描く!」みたいな覚悟が感じられる凄い作画のカットと、「まあお話がわかればいいでしょ」レベルの楽に描いてそうなカットのギャップがものすごいのですが、「凄い作画」があまりに凄いし「楽に描いてそうなのも演出のうちでは?」と思わせる自然な作画で、限られた作画リソースをほぼ理想的に配分で来ていたと思います。
すっかり全10話を楽しみまして、制作発表のあった2期目も楽しみです。