七色折り紙 さんの感想・評価
4.4
物語 : 3.5
作画 : 5.0
声優 : 4.5
音楽 : 5.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
人間ドラマベースの青春ミステリー
○内容
この作品は4つの短編「氷菓」「愚者のエンドロール」「クドリャフカの順番」「遠まわりする雛」からなる連作短編の形を取っています。
▼氷菓
省エネ主義であまりやる気の無い折木奉太郎は、怖い姉の頼みで消滅寸前の古典部に入りそこで千反田えると出会う。
奉太郎の推理力に興味を持った千反田は奉太郎に数年前、行方知れずのおじから昔何を聞かされたか思い出させて欲しいといわれる。
そこから45年前の事件と文集「氷菓」に秘められた真実を探ることになる。
・やる気が無いと言いつつ推理をする奉太郎と興味の塊千反田えるのやり取りが見所です。
この物語の主要人物の紹介も兼ねたパートなので少々説明くさい部分が感じられた。
▼愚者のエンドロール
奉太郎達古典部員は、映画研究部の部長から頼まれ、映画の試写をする。
その映画は途中で終っており、完結していなかった。
そこで、作りかけで脚本家が倒れたため未完の映画の犯人を推理して、完成へ導いて欲しいと言われしぶしぶ受ける。
・映画の犯人役は誰なのか、その裏にある事情などを奉太郎が推理で明かしていくところが見所です。
▼クドリャフカの順番
20冊のはずが文集を手違いで200冊頼んでしまい、その文集をどう売りさばくか悩む中、文化祭に現れた犯行文を置いて様々な部活から物を盗む怪盗「十文字」事件が起こり、文集200冊を売りつつ十文字事件を古典部員達は解決に挑む。
・文化祭のイベントに参加し楽しむ古典部員の姿と伊原 摩耶花の古典部と掛け持ちしている漫画研究部での揉め事の行方、怪盗十文字の正体が見所。
▼遠まわりする雛
古典部員の高校入学当初から翌年の春休みまでの1年間を、時系列に沿い、前3作のストーリー間を補完するような形で進行していく。
○感想
この作品全体に言える事ですが、キャラや世界観紹介の部分が多い氷菓は置いておくとしても、愚者のエンドロールは途中でほぼネタバレ状態で、そこからどんでん返しが有るような感じで何も無かったので落ちが弱いと感じられた。
正直クドリャフカの順番の話の部分(12~17話)が見れれば後はそこまで期待しないほうが良い。
逆に言うとクドリャフカの順番は凄く楽しめました。