どらむろ さんの感想・評価

3.7
物語 : 3.0 作画 : 3.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態：観終わった

駄菓子をネタにしたコメディー。懐かしさ＋さや師（ホタルさん）萌え。面白かったけど冗長な面も。

週刊少年サンデーの漫画原作、全12話です。
1980年代辺りに子供時代を過ごした世代にとって懐かしい「駄菓子」を題材に、ひたすらコメディーが繰り広げられる。

世代によっては駄菓子ネタがとっつき難い面があるのと、話の起伏が少なく30分が冗長に感じるのが難。
ヒロイン二人の可愛さが見所、健全な萌えどころも期待できるかも。

{netabare}『物語』
駄菓子。かつては子供たちにとって欠かせない存在であり文化であったモノを、駄菓子に異様な情熱を燃やすヒロイン・ホタルさんが駄菓子屋の跡取りな主人公・ココノツに蘊蓄（うんちく）語り合ったり、駄菓子ネタと話題で明後日の方向に盛り上がったり。
色々と懐かしの駄菓子が登場、そこからマニアックな話が展開しつつ、楽しく過ごす日常系な側面も。

やはり駄菓子の蘊蓄が面白い。昔懐かしの駄菓子に郷愁感じたり、そんな駄菓子の知らなかった一面も興味深かったり。
登場人物少なく、舞台もかなり田舎な雰囲気もまた、郷愁感じさせる良い舞台背景なのでは。
全般にのんびりとしたユルい雰囲気は日常系としては良い感じな一方、コメディーとしては冗長に感じる面も。

萌え面では、少年誌らしい青少年のドキドキ感、あざとい微エロが良い感じ。
そこら辺はホタルさんが担当しつつ、もう一人のサヤ師がナチュラルな可愛さ。
7話の夏祭り回でのラブコメの波動は素晴らしい！
6話の疑似お医者さんゴッコとか♪
サヤ師の仄かなラブコメ感が良い感じ、ただあくまで日常系の範囲でラブコメは主では無い感じ。

コメディーとしては、駄菓子ネタで毎回色んなシチュエーションで大げさに騒ぐ感じ。
粉ラムネで麻薬ゴッコは、放送当時、某元スポーツ選手の不祥事でタイムリーなネタであった…
まあ面白かったですけど♪
バリエーションに富む話題は良かったものの、30分（2エピソード各15分）で引っ張るには些かムリも感じました。
ホタルさんが口内炎になる話とか、数分ならともかく、延々やられてもつまらない。

…懐かしの駄菓子文化を題材にするならば、オモチャ系の話題も欲しかったです。
ビックリマンシールとか…まあ版権が難しそうですけど。
ゲーム筐体の話題も見たかった。
…それは別作者の「ハイスコアガール」の領分でしょうか。
両作共に「懐古・郷愁」な共通項あり、だがしかしのヒットもそこが大きかったのかも。
本作アニメ化は駄菓子企業との版権関係で調整できたのが成功の秘訣…
ハイスコアガールというかスクエニ頑張れよ…。

総じてオンリーワンな魅力感じるアニメではありました。
3.5点か迷うところ。
…30分は冗長、8分枠くらいが丁度良かったように思えました。


『作画』
キャラザザも、牧歌的な田舎の雰囲気も綺麗です。
ただキャラデザは目の感じなど、やや合わなかった。
でもサヤ師はかわいい♪
ホタルさんのあざといアングルなど、健全？なエロスは高評価。

『声優』
ココノツの阿部敦さんら声優陣は皆好演でした。
竹達彩奈さんのハイテンションな感じ、沼倉愛美さんの気が強いけど奥ゆかしい感良い。
鈴木達央さんの飄々とした感じ、藤原啓治さんの面白親父もナイス。

『音楽』
OP、EDともに駄菓子ネタの主題に合っている上にコミカルな良主題歌なのでは。
BGMも地味ながら中々雰囲気に合っていた。


『キャラ』
少ない人数で完結しているものの、キャラ立っていて親しみ易いです。
ツッコミと駄菓子知識と青少年らしい奥手さでホタルさんに引っ掻き回されるココノツが地味ながら良主人公。

ホタルさんは金持ち令嬢で美人なのに駄菓子ネタに命燃やす変人、彼女が本作牽引してました。
青少年を引き付ける健全なエロスが持ち味。

ごく自然な幼馴染ヒロイン・サヤ師の可愛さが本作の醍醐味でしょう！
決して美少女ではない（かわいいけど）ものの、駄菓子知識乏しいのにナチュラルに駄菓子文化習得してしまう天才、流石サヤ師。
決してエロゲ的ではない自然なキャラなのに、仄かにラブコメの波動感じさせる奥ゆかしさがカワイイ。
…正直本作はサヤ師がいなければ厳しかった。

遠藤豆（えんどう・とう）は禁書の土御門っぽい（ビジュアルも雰囲気も）ｗ
起伏の少ない本作で彼の存在は結構大事だった。

いい年した親父だが全力で駄菓子ネタでバカやってくれる鹿田ヨウも面白い。
粉ラムネ中毒ネタはシャレにならない…けど面白かった。{/netabare}