ヤマザキ さんの感想・評価
3.5
物語 : 3.0
作画 : 3.5
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 3.0
状態:観終わった
やっと観終わった(最後は苦痛)
日本のアニメを支えてきた古典的、いや、伝説的作品。もはや日本国民だったら知らない人はいないのでは?かくいう私、第1期の第1回目を再放送ではなくリアルタイムで観た記憶があります。・・・うわっ、年がバレるっ!
このアニメのすごいところは、やはり「キャラ立ち」に尽きると思うのです。どのくらいすごいかというと「キャラ勃ち」という字を当てはめたいくらい(下品)。ルパンだけじゃなく、銭形を含めた5人のキャラは、これまた日本国民だったら知らない人はいないんじゃないかというくらいですよね。
・・・ただですね、もうなんだかんだで半世紀近くやってきていると、さすがにいろいろがキツくなってくると思うんですよ。どんなにキャラが立っているからといって、第1期からたくさんの物語を経て、さすがにすり減ってきているというか、ネタが尽きても仕方ないと思うんですよ。だから今回、レベッカ、ニクス、ダ・ヴィンチといった新しいキャラで補強した、と思うんですよね。でもそれが十分ではなかった。特にダ・ヴィンチについては、正直最終回に2話つぶしても、「あの程度しかルパンを苦しめることができなかった」んだから、キャラ的にも失敗だったんじゃないでしょうか。思えば、第1期のルパンにおいては、魔毛狂介にしても、ブーンにしても、たった1回の出演であれだけの印象と記憶を残したんだから、第1期ルパン恐るべし、ですよね。
だから、最初のうちこそは喜んで観ていたんだけど、途中からつらくなっちゃった。だって、愛すべきルパンのキャラ達が、もうそのキャラの魅力だけじゃ通用しないんだもの。そしてそのことがわかっちゃったんだもの。ついでに言うと、第1期ルパンの声優の中で唯一現役を貫いている次元役の小林清志さんの声がもう張りがなくなってしまっていて、これもまた辛かったなぁ・・・。だから、第15話の「ハイスクール潜入大作戦!」なんかは、作画も崩壊していた上にストーリーも崩壊していたものだから、途中でアタマが痛くなっちゃった・・・。
むろん、悪い回ばかりじゃなかったです。第12・13話「イタリアの夢(前後編)」から第14話「ルパン三世の最期」あたりの流れはすごくよかった。でも、正直2クールは辛かった。余計なサイドストーリー的な話でコケていたから、1クールにして「次はどうなる?」って話をつないでいった方がまだよかったかもしれません。
もう放送が終わってしばらく経ちますが、先ほどHDDの録画を全話観終わりました。正直最後のあたりは「ルパン三世というコンテンツ」が「瀕死状態」であることに気づいてしまった以上、相当苦痛でした。でも、幼い頃から大好きだったルパンだったらこそ、最後まで付き合いました。しかし、これが最後のような気がします。こんな辛い思いをするのだったら、仮に次にルパンの新シリーズが始まっても観ないような気がします。