退会済のユーザー さんの感想・評価
4.6
物語 : 5.0
作画 : 5.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.5
キャラ : 4.5
状態:観終わった
名作の作画について説明してみたくなる作品。
アニメの魅力を語るときに作画が凄い!この表現をよく使います。
それってキャラデザインが良い、背景が綺麗、造形に狂いがない
そういうことだけでしょうか?
氷菓はストーリーもとても面白いですが、まず作画について語らせて
ください。。高い完成度なのでお手本のようなアニメです。
・作画って?
個人的な考えですが上にあげた3つのほかに以下のようなものが
含まれるとおもいます。
①レイアウト
氷菓では教室や部室の備品、小物類がびっしり書き込まれていますが
その配置が非常にリアルです。実際の教室そのままにレイアウトされています
②場面の光の明暗
時間帯や季節、伝えたい心理描写によって明るさを変えてあります
③風景意外の背景表現
演出ともいえますが、この作品ではシャフトの新房監督演出で
よくみる文字背景や背景に飾りをかさねるエフェクトなど
センスのとても良い背景をみることができます。
④基本的な技術
全編をとおしてパースに狂いがなく、タッチも一定しているため
見ていて違和感がありません。
・物語の魅力
日常の謎を推理するというミステリの新ジャンル。
面白さはまずここでしょう 日常の謎とは
。。謎というんでしょうか、例をあげます
①主人公が所属する古典部の文集タイトルが氷菓な理由
②英語教師がとつぜん怒り出した理由
③自主制作映画さくせい途中でダウンした脚本担当が考えていた映画のオチ
など
ふつう推理モノであつかわないような日常の疑問を
主人公である千反田えるが純真無垢に不思議がることで
推理モノとして成立させているのが凄い発想です。
殺人事件の推理はちょっと飽きましたよね?
・キャラクター設定と配置のうまさ
メインキャラの2人は主人公えると、解決役の折木くんです。
折木くんは天才設定なわけでなく、人より観察眼がするどく
洞察力、想像力がたかい少年です。この2人の関係がとても
バランスがよく、掛け合いが自然です。
基本1話完結ですが、話数にまたがって登場するキャラもおり
ストーリー展開にかかわるのですが、じつに個性的でストーリーに
深みとアクセントをもたらします。
また、様々なキャラクターの行動が謎の発端、解明へと関わるので
キャラクターに無駄な動きがありません。
・さいごに
長々と作画、物語の魅力について書いてしまい。主人公の純粋なかわいさ
に触れることができませんでした。彼女の純粋さは、カリオストロの
クラリス、ARIAの灯里、フルーツバスケットの透、あの花のめんま
と並んでじぶん的5大ピュアっこです。
長々とおつきあいいただきありがとうございます
心より御礼もうしあげます。