oneandonly さんの感想・評価
4.2
物語 : 4.0
作画 : 4.5
声優 : 4.0
音楽 : 4.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
バランスの良いロボットアニメ
世界観:8
ストーリー:7
リアリティ:7
キャラクター:6
情感:7
合計:35
祖父と二人暮しをしているレントン。彼は、決められた将来や、何も起こる気配のない単調な毎日にうんざりしていた。そんなある日のこと。レントンに転機が訪れる。彼の家に、幻のLFO、ニルヴァーシュが落ちてきたのだ。コクピットから現れたのは、エウレカという美少女。メカニック業を営む彼の家に、ニルヴァーシュの整備を頼みに来たというのだ。ところが、エウレカを追って、塔州連邦空軍のKLF部隊が現れる。レントンはエウレカを救うため、祖父サーストンから預かったアミタドライヴを手に、外へ飛び出していく。そこへ、レントン憧れのゲッコーステイトも現れる。
(公式サイトより)
あにこれ上位20作品制覇を目標にしている流れで視聴しました。あにこれ上位は基本良作以上、悪くても並作という印象がありますが、期待を裏切らない良作でした。
ニルヴァーシュやLFO(KLF)といった人型ロボットが登場するので、大きな枠としてはロボットアニメでしょうが、自分が見たロボットアニメでは一番大人の視聴に耐えうるバランス感覚を持っているのではないでしょうか。
ロボットアニメで有名なのはガンダムでしょうが、宇宙世紀あたりの人気作でも恋愛面が重めで、年上の女性が少年の主人公に恋愛感情(母性愛)を抱くようなシーンがあり、何やら偏ったものを感じるのですが、エウレカセブンでは若々しい純愛がありつつもそれが重すぎません。
{netabare}序盤は主人公のレントンが、憧れのホランドや幻想的な雰囲気の美少女エウレカに会い、ゲッコーステートに加わっていく、少年向けの胸の躍る冒険譚から始まります。が、人間関係のもつれ等があり、エウレカとも喧嘩をして逃げ出す展開。山あり谷ありを経て成長していきます。
エウレカは幻想的な雰囲気の美少女ですが、口をきいてくれない場面などではとても面倒臭い人間として描かれ、終盤には人間ではなくなっていきます。憧れのホランドも未熟な大人として描かれ、子供たちもただ可愛いだけではなく、ボダラクの高僧ノルブもぐうたらしていたり、考えてみると登場人物のほとんどに格好良い面と悪い面いずれもが描かれており、人間味に溢れた言動や成長を見ることができます。
設定も良いですね。トラパーという概念を作り、波乗りで斬新で白熱するアクションを生み出しています。戦争を扱っているので、その悲惨さや、共存に向けたメッセージがしっかりあったのも評価できます。{/netabare}
4クール50話の長丁場。20話あたりは物語が停滞して見るのが辛くなりましたが、25話(ウィルとマーサが登場する絶望病回)、26話(レントンとエウレカの融和回)、33話(ゲッコーステートのクルーたちがひとつに纏まる回)に優良回があり、9話(レントンがエウレカへの想いを新たにする回)や41話(サクヤとノルブの物語)の良回もあり、楽しく視聴できました。
<2019.1.19追記>
4クール作品はなかなか手を出せませんが、本作は最後まで楽しめた良作です。他作品との比較で調整しました。
(参考評価推移:3話4.2→19話4.0→22話3.8→25話4.0→26話4.2→33~50話4.3→調整4.2)
(2016.4視聴、2019.1調整)