アネット・イクヤーク さんの感想・評価
3.8
物語 : 4.5
作画 : 3.5
声優 : 4.0
音楽 : 3.5
キャラ : 3.5
状態:観終わった
終盤のオリジナル展開はやや残念だが
ノイタミナ枠。一応分類的にはミステリー、なのかな? 小学生時代にタイムリープした主人公・藤沼悟が、当時のクラスメイトの1人・雛月加代が被害に遭った連続誘拐殺人事件を阻止し、未来を変えようとする。
ミステリー、サスペンス要素もありつつ、小学生の悟と、心を閉ざしがちだった加代の交情、恋愛とまではいかないまでも、青春もの的な要素が良い感じ。クリスマスツリーを見せるところとか、名シーンだと思う。あと、実写版映画のCMにも使われていた(たしか)、「今からお前のこと誘拐するけどいい?」も、背中がかゆくなりそうな名言です(笑)
放送中に原作漫画も完結しましたが、アニメはラスト2回のみ原作と違うオリジナル展開とのこと。
終盤、話の決着をつけるには尺が足りなさそうに思われ、どう終わらせるのか気になっていたのですが(2期に続く?とか、劇場版?とか)、なるほど……。このアニメにハマった人は、もれなく原作にも手を出して、違う結末も見ずにはいられなくなるわけですね。巧妙だ(笑)
それはともかく、アニメの終わり方はやや急かつ、色々な要素をブン投げていた展開だったので(小学校時代の不仲な女子とか、大人時代のと諸々の登場人物とか)、結末だけオリジナルだったと聞いて納得しました。本来なら着陸態勢に入らない高度から、着陸を試みたからあんな感じになったのね、と。
そのあたりがちょっと残念だったかなあ。もっとも、着地点自体は、むしろ好きな部類の話だったんですけど。
キャラクターは、ヒロインの雛月ちゃんがとにかく可愛い!(笑) 無口かつ口の悪い、暗い性格のようで、本当は素直な良い子です。ビジュアルも、原作に比べてかなり綺麗になってるし。あとは悟の母親が、サバサバした性格で男前ながら、息子想いで素敵なお母様で良かった。その2人を演じた、悠木碧、高山みなみの好演も光ります。
声優の話で言うと、主人公の悟を、大人時代は満島真之介、子供時代は土屋太鳳と、本職の声優で無い人が演じていますが、特にネックにはなっていないと思います。特に満島真之介の演技は、微妙に無気力な感じが、良い味を出しているかと。例えるなら、アニメ版カイジっぽい……と思ってたら、実写映画版「僕街」の悟役を、藤原竜也がやっていると知って笑ってしまった。
個人的な、この季のナンバー1アニメ。近年見たなかでも、かなり上位かな。毎週毎週、続きが気になって仕方なかった。こういう経験は久しぶりかも。