退会済のユーザー さんの感想・評価

4.5
物語 : 4.0 作画 : 5.0 声優 : 4.0 音楽 : 5.0 キャラ : 4.5 状態：観終わった

嘘がもたらした美しい物語

来年の四月が来たら
またこの作品を思い出すのでしょう。
何年先の四月もきっと覚えていると思います。
作り手の愛があふれる「君嘘」
全話視聴したあとに再度１話をみると
はらはらと涙がこぼれます。

この美しい物語の感想をじぶんの言葉にすることが
作品を汚してしまうようで気が引けるのですが
語らせていただきたいとおもいます。

☆物語のあらすじ
神童とうたわれた天才ピアノ少年、公正はその母親の死をきっかけに
ピアノの音が聞こえなくなり、ピアノが弾けなくなっていました。
そんなときに出会ったヴァイオリン奏者のかをり
彼女の大胆で個性的な演奏に心魅かれる、公正は
次第にピアノが弾けるようになっていきます。
演奏だけでなく、かをり自身に惹かれるうちに公正の世界も
あざやかに色付いていくのです

☆音楽の魅力
クラッシクの演奏シーンは単にカメラワークが切り替わるのでなく
メリハリが利いており、楽器のアップ、演者の表情と切り替えが
なめらかで臨場感があります。
曲調は演者の気持ちを代弁するかのように、気持ちがこもった際の
音の変化もすばらしいですね。
葛藤であったり、たのしさ、そして好きという気持ち。

☆物語の見所①
四月は君の嘘というタイトルにある嘘。
これは物語の終盤であかされます。
あまりに儚く切ない嘘でした。。
少年少女の、すれ違う恋の甘酸っぱさ
物語を彩る美しい調べとともに
ゆっくりとページがめくられて行きます

☆物語の見所②
脇役とよんではいけないほど準主役キャラが輝いています
公正のライバルであったり、仲間たちであったり
互いを高めあおうとしながらも相手をいたわる彼らたち
主役２人にひけをとらない名演者たちです

☆台詞は詩
台詞の言葉選びのセンスがとてもよく
美しいだけでなく力がこめられた台詞も多かった
言葉で人は変わることができる。
それを素直に感じれる作品ですね。
強い気持ちのこもった台詞を話す彼らが、眩しくて仕方なかった。

君嘘で名言集がつくれそうです。

☆テーマについて
作品は王道青春ストーリーであり
その道をそれることなく丁寧に描いています
ラストまで一貫したテーマで作品はつくられており
それは
「人はしんでも心のなかに行き続ける」
「どうしぬのかよりどう生きるかが大切」

☆「この先は暗い夜道だけかもしれない
　それでも信じて進むんだ。
　星がその道を少しでも照らしてくれるのを」

公正が歩み道が暗いことはもうないでしょう
かをりが照らすその道を２人で進むのですから。

☆「君の言うことやること全て、
　　キラキラ輝いていて、僕はまぶしくて目をつぶってしまう
　　・・・でも、憧れずにはいられない。」

その憧れは永遠に消えることがないでしょうね。

とりとめない感想になりましたが、４月のうちに感想を書いておけて
よかったと思います。

さいごまでご覧いただきありがとうございます。