蒼い✨️ さんの感想・評価
2.1
物語 : 1.0
作画 : 4.0
声優 : 1.0
音楽 : 3.5
キャラ : 1.0
状態:観終わった
残念なアニメ。
アニメーション制作:スタジオコロリド
2015年6月に公開されたアニメ映画。
スタジオジブリで宮崎駿作品にいくつも参加した平成生まれの若きアニメーターが、
スタジオコロリドに移籍して3年後に初めて監督を務めた作品。長さは26分ちょっとですね。
学園祭の準備期間の真っただ中、
東君が野球部を辞めたことで、親友の西條君との仲が険悪になってしまい、
取っ組み合いの喧嘩になってしまいます。
あらすじをネタバレしてしまうと、
謎のヒロイン登場→地球のピンチだ→ヒロインもピンチだ
→親友と仲直りして協力してヒロインと地球を救いました→めでたしめでたし
な感じでして、
作品のスタイルは台詞や心情描写をじっくり描かないで、
アニメの動きで話を進めていく感じですね。
コロリド作品の特徴としてよく動く綺麗な作画。ここは、この作品の長所ですね。
しかしながら人間描写が薄っぺらい。。
登場人物が、26分の物語の中で話を進行させるための役割を割り振られたパーツに過ぎず、
感情のこもっていないセリフを口に出してるだけの人形にしか見えません。
人物の内面、言葉や行動の奥にあるものが何も伝わって来ないのです。
キャスティングが若手俳優で占められプロの声優がいなく、
喧嘩してた少年2人もヒロインも声優としての演技が総じてイマイチなのが原因のひとつ。
声優としては素人過ぎるのですよね。
しかしながら、もっと本質的な問題で、
こうすればウケるだろう!という計算のもとで、
若者好みと考えた記号の要せ集めで作られただけの作品で、
創作物として、クリエイターの根源にあるものが何一つ引き出せていない。
『踏み込みが甘い』
『伝わって来ない』
『作者の顔が見えて来ない』
僕だけがいない街の主人公・悟が編集者から言われたことが全部この作品に当てはまってるんですよね。
脚本協力の人がいるものの、正式なシナリオライターがクレジットされていない。
監督が自分でお話を書いたのでしょうか?プロの脚本家を雇うべきだったですね。
きれいな作画と外注した箇所を除いて、
作品全体の印象として、学生が文化祭の出し物で作ってみました!という域から脱していない。
制作陣は誰かの下で仕事をすれば優秀なアニメーターなのでしょうが、
クリエイターとしての適性が無いように思えた作品でした。。
これにて感想を終わります。
読んで下さいまして、ありがとうございました。