退会済のユーザー さんの感想・評価
4.6
物語 : 4.0
作画 : 4.5
声優 : 4.5
音楽 : 5.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
汐が駆けた花畑を見に行った思い出。BGM 「願いが叶う場所」
汐が遊んだ菜の花畑は八戸から在来線にのり
目的駅から1時間以上歩いた先にありました。
菜の花が一番咲き誇るのは5月らしいのですね
ロボットのおもちゃを見つけに行きたいですね。
かなり長いレビューでお見苦しいと思いますが
お付き合い頂けましたら幸いです
物語を分割して感想をかいています。
ストーリー全体を①②③④と4つに分けており
18話だけ個別にしてます
語りたい事は素晴らしい音楽と、感動的な脚本についてです。
原作では静止絵だったキャラに表情がつき、美しい背景に変わりました。
喜ばしいことです。
唯一残念なのが、
ループするごとに、平行世界で物語が綴られる原作の設定は
アニメで全く考慮されていないことです。。
・はじめに
通常1期の続編として2期が製作されますが
このアニメに限っては本編が2期であって
1期は本編前のキャラクター紹介の位置づけです。
前編で伏線が散りばめられております。
CLANNADが前編
CLANNAD AFTER STORYが後編
2作で1つの物語です。
・ストーリー①感想
{netabare}
物語は主人公朋也が高校卒業後、家をでて一人暮らしを始め
職について世間の厳しさ、社会の荒波にもまれますが
通い妻として渚が支えてくれています
ささやかでありながらも愛する人がいて笑いあえる楽しい生活。
序盤は1期と同じような雰囲気で進行していきます
{/netabare}
・ストーリー②感想
{netabare}
物語におおきな転換期がおとずれるのは9話あたりからでしょう
朋也の父が逮捕されることによって朋也は仕事を解雇されてしまい
渚も高校で演劇部を存続させることができなくなってしまう
しかし、つらい時期に2人寄り添えたことで愛がより深まり
2人は結婚を決意します
渚の両親は朋也を息子として受け入れ実の娘と同じように家族として
愛してくれるのです。
朋也と渚は赤ちゃんを授かります
しかし子供のころから体の弱い渚は体力に不安があります。
医師からは出産について優性保護を考えるようにといわれます。
母体にリスクがあるため原作だと中絶するべきと言われています。
大雪で交通が麻痺している日に
渚に陣痛がおこりやむなく自宅出産となりました。
渚がどうしても自宅で朋也がいる自宅での出産にこだわりました。
渚は気づいていたんだとおもいます。
赤ちゃんを産んだら助からない自分のことを
また、朋也もその気持ちを汲んだのでしょう。
渚の命と引き換えに2人の愛の結晶、汐が生まれました。
{/netabare}
・ストーリー③感想
{netabare}
渚を失ってから数年がたち、ある日渚の母早苗から汐をいれた
古河家と旅行をしないかと誘われます。
朋也は渚を失った悲しみの呪縛にとらわれており、汐と距離を開けるために
古河家に預けていました。男親一人で小さな子を育てる自信と覚悟もなかったでしょうし、汐をみることで渚の面影を追うことから逃げたのでしょう。
誘われて古河家に来たものの、家の中にいるのは汐ひとりきり。
一晩汐と過ごしますが用意されていた電車の切符で
朋也と汐、父と娘のぎこちない2人旅がはじまります。
なついていない汐が旅行が楽しみでスキップをしてはしゃぐ姿が
不憫でした。とても寂しい想いをしてきたはずですし。。
{/netabare}
・第18話感想
{netabare}
旅の途中で朋也はなにげなく汐におもちゃのロボットを買って上げます。
しかし菜の花畑で駆け回っているうちにそれをなくしてしまうんです。
汐があふれんばかりの涙をためて言う台詞
「あれ、一つだけだから」
「選んでくれて買ってくれたものだから」
「初めてパパが」
汐の声優こおろぎさとみさん熱演が凄すぎます
この場面のバックに名曲願いが叶う場所。。
{/netabare}
涙があふれてとまりません。
原作で知っていたことなのに、アニメの演出が素晴らしかった
{netabare}
帰りの電車の中での汐の台詞です
「パパあのね」
「もう、がまんしなくてもいい?」
「早苗さんが言ってた」
「泣いていいのはおトイレかパパの胸の中だって。」
それをきいた朋也
「渚」
「渚」
亡き妻、渚にむけて呼びかける
「渚やっと見つけたよ。俺にしか守れないもの。それはここにあった。」
{/netabare}
この涙腺破壊コンボはやりすぎです・・・でも涙が枯れない。
あふれてあふれて止まらないです。
ここでラストを迎えるという選択肢もあったと思うのです。
前半をふくらませて話数あわせれば構成として申し分はないかなって
しかし原作ラストは違います。原作を大切にしてほしいですし
完全なハッピーエンドには欠けているものがあります
・ストーリー④感想
{netabare}
汐と朋也2人の父と娘の生活がはじまります。
風子や杏も2人の生活を気にかけてくれ・・・
風子が汐を連れ帰ろうとするほのぼのとした笑いもあり
こんな生活がつづくのかなと思った矢先
汐が渚と同じ症状で倒れ、医者にも見放されてしまいます。
渚と汐の病は医学で治療できるものではないのでしょう。
衰弱していく汐
祈る朋也
意識も絶え絶えな汐がパパといったお花畑を見に行きたいと
弱々しくつぶやきます。
これが最期のお願いになるかもしれません・・・
旅行に出発した二人ですが、街から出ることすら叶わず
汐は倒れてしまいます。
「パパ。大好き」
{/netabare}
なんて残酷なんでしょう・・・あまりのつらさに耐えられない
以前ことみがこの世界のどこかに平行世界が存在していると
話したことがあります。
朋也が渚と過ごし汐と過ごし二人を失った世界もあれば
反対に失わない世界も存在するわけです。
あらゆる平行世界につながる場所が幻想世界であり
朋也は今までであった人々の願いをかなえた際に手にした光のたまが
幻想世界へ導く鍵でした。
汐を失った朋也の意志は幻想世界へとんだあと
渚と過ごしている別の世界に意識がとびます。
出会った瞬間の渚の姿
朋也が望む世界とはどんな世界でしょう?
彼は渚の名前をさけびます
幻想世界と現実世界が融合し
朋也は自分が望んでいた世界へたどりつくことができたのです。
窓の外でゆらめく光がやさしく
そして3人の未来を祝福しているようなラストでしたね
物語は省略して書きましたが
すばらしい演出にかつてないほど心を揺さぶられる作品でした
一人でも多くの方がこのアニメを観ていただいて
やさしい感動を味わっていただきたいと願います。
最後までご覧いただきありがとうございました。