野菜炒め帝国950円 さんの感想・評価
3.9
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 3.5
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
戻りたいあの頃に(切実)
それなりに楽しく視聴してたはずなのにいざ終わってみると
何故か書きたいことがそれほど無い困った作品。
この作品の感想を一言で表せば「主人公 最後に報われて 良かったね」って見ようによっては俳句っぽい一言で完結してしまうのだけどそれもあんまりなので。
この作品は視聴前はその儚げなタイトルからおそらく遠距離かなんかの切ない恋愛系だろうと決め付けてたんですが蓋を開けてみると・・・ってな感じでした。
勿論これはこれで面白いわけですが。
でも哀恋路線でも見たかった・・・。
ではどういう話なのかと言うと所謂タイムリープ物ですね。
子供時代に戻って殺害された身近な人達を救おうと頑張る話。
今の記憶を持ったまま子供時代に戻るとか自分的にはドラゴンボールで叶えたい夢の最有力候補の1つになるくらい羨ましい話なんだけど本作では作風故かシリアス路線となります。
無○気の楽園とは違うのだよ無邪○の楽園とは。
そして勿論殺害と言うからにはそこに犯人がいるわけなので犯人を探し当てると言った部分でも楽しめるようになってるわけなんですがどうなんでしょうかね。
個人的には・・・と言うかおそらくこの作品。サスペンスだの犯人捜しの推理うんぬんより人間ドラマ的なもの?
そんな大げさなもんでもないか・・・上手くは言えないけどそっち方面のが面白かったというか魅力があったような気がするわけで。
そう思わせるのは主に母ちゃんと加代の2大良キャラのおかげなんだけど。
この作品で唯一泣いたシーンがこの2人絡みの朝飯?だかのシーン。
世間ではあれを反則と言う。
逆に犯人のほうね。
こっちのが魅力にやや欠けるように感じてしまう。
この犯人なんだけどよほど鈍い方でもなければ途中で犯人こいつちゃうかと気付いてしまうくらい分かり易い先生だったと思うのです。
結局犯人確定の瞬間でも大してインパクトは無かったです。
むしろそういう意味なら目覚めた時にあの加代ちゃんが友人の1人と結婚してて子供までいて尚且つあの女の子のようだった友人の1人の見た目の変化(時の無常さを感じる瞬間)のがインパクトがありました。
この先生もいい具合に壊れてるのに何故魅力が薄いのだろう。
この手の精神的にキテるキャラは大抵良くも悪くもインパクトがあるもんなんですが。
やはり描写が少しばかり足りんかったのかもしれません。
どこか薄っぺらいと言うか小物臭いというか、そういう印象だけが残ってしまう惜しいキャラでした。
描写不足ということなら愛梨というヒロインもソレに当るような気も。
どうも正統なヒロインはこっちの子らしいのだけど加代の描写がやたら丁寧だったこともありその煽りを喰った哀しきヒロインに見えてしまいます。
だから加代が友人と結婚した時に軽いNTR感のようなものを味わう羽目になるわけなのであります。
NTR好きな自分としては一向に構わないのだけど。
そういうわけでこの2人の描写ももうちょいあればさらに面白い作品になってたのかなと思うわけです。
書くこと特に無いからどうしようかと思ったけどそれなりに書けて一安心です。
まぁ間違いなく良作だったと思います。
人との関わりや心理描写が丁寧で見ごたえも十分かと。
お勧めです 終わり。