RFC さんの感想・評価
3.7
物語 : 3.5
作画 : 3.5
声優 : 4.0
音楽 : 4.5
キャラ : 3.0
状態:観終わった
極論と極論のかみ合わないぶつかりあい
二十歳頃初視聴、そしておっさんになってから再び視聴。
当時感じたことが、いろいろ変わりました。
1stからの永遠のライバル、アムロとシャアの最終局面。
(と思いきや、UCでよく分からなくなりましたが)
【二十歳ごろの感想】
{netabare}
・クェスやハサウェイ、ギュネイがウザくてしょうがなかったです。
ガキが分かった風なこと言ってんじゃないよ。
・シャアの行動が支離滅裂に見えてました
・最後一体何がどうなってアクシズが地球に落ちなかったの?
・連邦政府の高官はなんであんなにバカなの?
・MS同士の戦闘はかっこよかった
{/netabare}
【今回視聴の感想】
1)物語
{netabare}
ストーリーは普通かな。
今この歳になって大人の事情はいろいろ納得は出来ても
斬新さだったり面白味には欠けるように思えます。
連邦政府の高官の「明らかに間違った選択」も、この歳になると
分からないでもないです。立場やしがらみにより、
優先順位が変わります。社会に出るとそんなことが腐るほど目に
付きますので。
ただ、2点どうしても理解できない展開がありました。
①アクシズ落下の回避の謎。未だによく分かりません。サイコフレームが
何かしたの?人の意思が…ってどうしてもご都合主義に見えます。
というか、サイコフレームって何?
②アクシズ落下をギラ・ドーガが止めに入ったのは何故?
自分で落とそうとしておいて、意味がわかりません。
{/netabare}
2)声優
池田さん、古谷さん、榊原さんは安心ですね。
ギュネイがまさか今や大御所の山寺さんだったとは。
余談ですが榊原さん、ハマーンといい、ナナイといいシャアに利用される
女性役が続きましたね…orz
3)キャラ
{netabare}
・クェスやハサウェイのウザさに関しては、
「子供の発想でしょうがないか」と割り切れました。
普通、子供は実現する力や手段がないことがリミッターになって、
発想だけでで終わります。ところが悲劇を招いたのは、彼女らは
それを実現する才能を持っていて、手段を大人が与えてしまいました。
その結果、短絡的な思考を振りかざした揚句、クェスは死に、
ハサウェイは人を殺してしまいました。
・シャアの行動に関しては立場を演じることに終始しているから
行動に一貫性がないように見えたと理解しました。
シャア自身も言っていましたが、「パイロットだけをやっていれば
よいわけではない」がすべてを表してると思います。
総帥としてのシャアと、パイロットとしてのシャア。
パイロットになっている時が一番子供で純粋なシャアじゃないでしょうか?
この歳になっていろいろな立場での振る舞いが必要になって、身を以て
よくわかります。
あと大人といえども合理的にいつも行動できているかと言えばそうでも
ないし、強いわけでもありません。怒るし、悲しむし、落胆することも
あるし。シャアにとってナナイはそういうのを埋めるのに都合のいい
女性だったんでしょうね。
シャアは優秀すぎたんでしょう。そしてミライが指摘した通り
純粋過ぎた。でアムロが指摘した通り、インテリで極論に走っていると
思います。
「地球が持たんときが来ているのだ」
確かにその通りと思います。
しかしそれを破壊という形で実現するならば、テロリストと変わりません。
常人では思いつかないような妙手を考えてほしかったものです。
天才ならば。
{/netabare}
4)作画
ま、1988年の作品ですし、今のものと比べてというのは酷。
νガンダムはカッコよかったです。
私の中でのGoodデザイン賞です。
5)音楽
BGMは良かったと思います。
特に出撃時のSALLY。血がたぎります。
緊張感と大規模戦闘のスケールの大きさが伝わってきます。
歴代ガンダムの中でもベスト10に入るかも。