あしすと さんの感想・評価
3.8
物語 : 3.5
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 3.5
状態:観終わった
【保存版】ラノベ原作王道バトル作品の分類(16.4.29編集しました)
原作未読です。
この作品のレビューは序盤で「最弱無敗の神装機竜」自体のレビューをし、後半では私が「ラノベ原作王道バトル作品」を視聴する際の基準について書いていきます。
後半部分については保存版(他の作品をレビューする際にも基準になる内容)になります。
ではまず、最弱無敗の神装機竜についての個人的感想。
{netabare}この作品のバランスは
(1)真剣
(2)ラブコメ
(3)事件解決・人間ドラマ両取り
(4)第一印象を爽やかに見せかけた陰湿
(5)ヒロインがほぼ全員過去に酷い目に遭っているが、今は楽しくハーレムラブコメをしているというギャップ
…といったところでしょうか。
※ちなみにこの(1)~(5)の意味することについて説明するのがこのレビューの後半部分です。
で、ここから先は完全に自分の好みの問題になってしまうのですが、(4)(5)をなんでこんなに陰湿寄りにしちゃうの…?
アニメキャラとはいえ、他人の不幸展開なんて見ていて気持ちのいいものじゃないんですけど…。
もちろん、この作品の「特徴」はそのヒロイン達の不幸部分にあるのは分かります。
たしかにこの不幸設定がなければ、この王道バトル系のジャンルが好きではない人にとっては「王道すぎて魅力がないテンプレ作品」になってしまうのでしょう。
もっと言えば、この設定は軽い嗜虐属性がある視聴者を惹きつけるものでのあるのでしょう。
とはいえ、それが自分の好みかというと、それはさすがに別なわけです。
王道バトルハーレム系が大好きな自分ですが、陰湿寄りの作品はどうしても好きになれないのです。
というわけで、同ジャンル作品の中では、この作品は自分には刺さらない作品でした。
まぁそうは言っても原作も売れているようですし、最後がハッピーエンドになるならその過程でこういう不幸展開になるのが嫌いじゃない人も多いんでしょうねぇ。{/netabare}
以下、私が「ラノベ原作王道バトル作品」を視聴する際の基準についてです。
同ジャンル他作品のレビューでも同じ基準を用います。(過去に書いたレビューを除く)
{netabare}まず大前提として、この作品に限らず、このジャンルの作品は巷でテンプレテンプレ連呼されますが、自分のようにこのジャンルをこよなく愛する(笑)ラノベオタクにとっては、それぞれけっこう作風が違います。
基準は以下の5点です。
(1)シリアス⇔真剣⇔ギャグ
(2)恋愛⇔ラブコメ
(3)事件解決重視⇔人間ドラマ重視
(4)爽やか⇔陰湿
(5)同ジャンルの中でもその作品独特の設定
違う作品でも、これら4つの要素のバランスのとり方が似ていると、たしかに全体の印象が似ている作品になると思います。
ただ、逆に言うと「(5)の設定」だけが似ていても、これらのバランスのとり方が異なるとかなり印象の異なる作品になるということです。
(1)は、シリアスさですね。
・シリアスとは「登場人物が不幸になりそうな緊張感」と言い換えるのが近いでしょうか。(グリムガルや、ラノベじゃないですがガンダムとかは私の基準では「重シリアス」です。また、私の基準ではSAOとか禁書とかシャナも「シリアス」です)
・真剣とは、登場人物は真剣に戦っていて負傷もするが、最終的に負けるわけがなさそうな安心感です。主人公最強系はここでしょう。ネットで見つけた表現ですが、「水戸黄門系」と表現するのが最近は最も分かりやすいかと思っています(私のこよなく愛するストブラやアスタリスクなどですね)
・ギャグは、言わずもがな。(このすばや俺ツイです)
(2)は、文字通り。
・恋愛重視で代表的なのはシャナでしょうか。あと私の基準ではSAOなどもここ。
・ラブコメ恋愛、両方とも手を抜かずに振り切っているのがゼロの使い魔。あと最近だとは落第騎士の英雄譚も両取りですかね。
・ラブコメ重視なのは…、まぁ最近アニメ化された王道系はほとんどがここですね。ハーレム作品が多い以上、どうしてもアニメ化される1~2クールではラブコメにするしかないのでしょう。ハーレムから1人選ぶ終わり方にする作品も、それはアニメ化されない10巻部分とかの話ですもんね。
(3)は意外にもあまり語られませんが、個人的にはかなり重要なバランスです。
・事件解決重視=バトル重視と言ってしまっても近いでしょうか。登場人物のバックボーンなどよりも敵を倒すことが優先されるバランスのとり方です。比較対象として分かりやすいのはSAO1期ですね。
・人間ドラマ重視=ドキュメンタリー展開の重視です。比較対象としてわかりやすいのはSAO2期です。
(4)はキャラのおとしめ方。最後がハッピーエンドになるかならないかに関わらず、その過程での登場キャラに不幸展開があるかどうかです。厳密には「爽やか」「陰湿」という表現が適切か分かりませんが、現状でこれ以上うまい表現が思いつかないので、この点についてはご了承ください。
・「爽やか」とは、大きな不幸話がない展開です。良く言えば爽やかなのですが、悪く言えばドラマが薄くなりがちかもしれません。比較対象として分かりやすいのはアスタリスクです。
・それに対し、陰湿のほうはキャラの不幸話を主題として入れてくる作品です。良く言えばドラマチックな展開を作りやすいですが、悪く言えば胸糞悪いと感じられます。比較対象として分かりやすいのは落第騎士の英雄譚ですね。
この2作品は同時期の放送作品で「(5)の設定」が似ていたためにネタにされまくっていましたが、自分にとってはこのバランスのとり方が真逆なので、かなり印象が異なる作品です。
(5)は単純に表面的な「設定」や「分かりやすい特徴」の部分です。
例えばSAOなら「VRMMO」、ストブラなら「隔離人工島でのバディもの」、落第やアスタリスクなら「学園異能バトルトーナメント」、ハイスクールD×Dや新妹なら「エロ展開でパワーアップ」とかですね。
王道系が「テンプレ」と言われて一緒くたにされる、最も分かりやすい要因がこの(5)です。
…というわけで、このジャンルの作品の印象は、以上のポイントのバランスのとり方で決まると思っています。
ちなみに自分が好きなのは
{netabare}(1)真剣
(2)ラブコメ
(3)事件解決重視
(4)爽やか
(5)極端な設定に特化していない作品
…というバランスです。
これまでに見た中で完全にあてはまると思ったのは、ラノベ原作以外も混ざりますが
・ストライク・ザ・ブラッド
・学戦都市アスタリスク
・精霊使いの剣舞
・トリニティセブン(漫画)
(少しハードルを下げれば)
・緋弾のアリア
・銃皇無尽のファフニール
・セキレイ(漫画)
・ノーゲーム・ノーライフ
…の8作品ですね。
※逆に言うとこれ以外は把握していないので、上に挙げたタイトル以外に同じバランスの取り方の作品をご存知であればぜひメッセで教えてください!{/netabare}
以上、今後同ジャンル作品をレビューする際の基準レビューとなりますので、少し気合いの入れたレビューとなりました。
{/netabare}