v.e.b さんの感想・評価
5.0
物語 : 5.0
作画 : 5.0
声優 : 5.0
音楽 : 5.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
クールでスマートな世界観が私好みだった。
約2時間のSF映画。
監督は攻殻機動隊でお馴染みの押井守。
他の作品比べて優劣を付けるのはあまり趣味じゃないけど
攻殻機動隊とスカイクロラ
どちらが面白いかと訊かれたら攻殻機動隊。
どちらが好みかと訊かれたらスカイクロラと答える。
【あらすじ】Wikipedia参照
現実とはやや違う世界を舞台に
PMCの戦闘機パイロットをする人間が主人公の作品。
物語の背景に戦争がありながら政治背景や
戦況に関する説明はほとんどなく、終始淡々とした
『僕』を語り手として物語は進んでいく。
戦争と並んで『キルドレ』と呼ばれる存在が物語に大きく関わるが
その詳細は謎に包まれたまま
登場人物の意見が断片的に提示されるだけである。
登場人物の名前は日本人風であるが
それ以外に日本を感じさせる要素は排除されている。
日本という国名もその地名も登場せず
作中の食事のメニューもステーキやパイなど
特定の国との関わりを連想させないものに限られている。
【レビュー】
開始早々始まるドッグファイトは圧巻だった。
視点がドンドン回る戦闘機同士のあの迫力のある空中戦は
今まで味わったことない映像だった。
個人的に1番心に残ったシーンは
{netabare} 食事の帰りに草薙が函南を殺そうとするも
2人で同じ銃を強く握り締めながらキスをするシーンは
ロマンチックに感じた。{/netabare}
その後{netabare}何事も無かったかの様にお互いの気持ちを
確かめ合いもせずいつも通り過ごすところや
SFでありながら、広大で自然が豊かな世界観、
大人になれず死ぬことも出来ず子供のまま生き続け
経験で戦闘技術が上がったしまったせいか
戦闘で死ぬこともなく、2人の子供だけを残し
愛する人に殺してもらうしかないという設定も
主人公や登場人物が死んだにも関わらず
みんな何事も無かった様に、
煙草の煙と共に思い出すら消えてしまったかの様に
平然と暮らすクールでスマートなこの世界観に惚れてしまった。 {/netabare}