v.e.b さんの感想・評価
4.0
物語 : 5.0
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 3.5
キャラ : 3.5
状態:観終わった
心を撃たれたと言うよりも心を刺されて刃の間から少しずつ血が漏れてシミとなり汚れが広がっていく様な、そんな切ない余韻だけが残りました。
ボロボロになりました...。
いい意味でも悪い意味でも。
あまりミステリーを期待していると
ミステリーファンにとっては物足りない結末かも知れません。
伏線も大したことないし人間関係を辿って行けば
概ね犯人も視えてくるでしょう。
でも。
なんだかな...。
ハッピーエンドなのに凄く切ない...。
{netabare}
15年間の間、いつ目覚めてもいい様に看病してくれていた母。
自分の為に募金活動をしてくれた仲間達。
自分が助けた二人が結婚して子供が出来て
自分の為に医者と弁護士を目指している。
地元に帰れば心から祝ってくれる人がいる。
泣いて喜んでくれる人がいる。
自分を殺害しようとした、犯人さえも肯定してくれる。
大の大人がこんな恥ずかしい台詞を言うのもなんですが
優しすぎて心が痛いです。
一つ、不満があるするならどうして加代の隣にいるのは悟じゃないのか。
私が悟の立場なら見ているだけで辛いです。
あの頃の悟は15年前のままで自分が助けた好きな人が
いつまにか友達と結婚して子供がいるなんて...。
生きていてくれたのは嬉しいけど、あまりにも唐突すぎて
自分なら現実を受け入れられないでしょう。
記憶を取り戻す為にはなにか理由が必要だった
それが加代の息子だった。
理屈は分かりますが、心からは納得出来ないです。
15年も経てば人間関係変わるでしょうけど
結婚して子供まで産ませなくても良かったのではないでしょうか...。
もうこんなこと言ってる自分が虚しい...。
いつ目が醒めるかどうかも分からない人を待つよりは
結婚した方がいいと言うのは分かりますが...。
そして最後にあいりとのシーンを残して終わりにするなんて
ズルいですよね。
これはもう原作読んで続き見るしかないっしょ。(お母さん風)
どこかのアニメの台詞でしたが
突き放すこともなく、言い訳の様に優しく振る舞い
基本善人としての姿勢を崩さない。
お前みたいな奴が一番タチが悪いんだ。
と言う名言を思い出しました。
{/netabare}
言いたい放題言って、まとまりもなく滅茶苦茶なレビューで申し訳ない。
この旨をどうしてもどこかにぶつけたかった。
踏み込んで書いたらこうなってしまいました...。
でも、主人公のみならず登場人物みんなの
言葉一つ一つが心に刺さるとてもいい作品でした。