RFC さんの感想・評価
3.8
物語 : 4.0
作画 : 3.5
声優 : 4.5
音楽 : 3.5
キャラ : 3.5
状態:観終わった
頭のボルトが2,3本飛んでる人たちの物語
この作品を視聴して真っ先に感じたこと。
「きもちわるい」
登場人物がすべてCGでぬるぬる動くことが気持ち悪いんではないです。
登場人物の価値観と言うか、言動が異常と感じました。
いびつ。
この世界では人間に酷似した「亜人」と呼ばれる人種がいて、不死です。
死んでも蘇生します。
主人公の永井圭はそんな事とは関係なく生活している高校生。
しかし、交通事故に巻き込まれた際に亜人であることが発覚し、
日本中の人や組織に狙われることになります。
登場人物がどれだけ壊れているかを言いますと、以下の通りです。
{netabare}
永井圭…感情より合理性で行動するタイプのようです。
昨日までの友人も簡単に切り捨てます。
周囲の人間を低く見ており、主人公らしくありません。
達観…というより発言がすべて他人ごとめいており、
人として壊れてるように思えます。
永井母…息子が亜人と分かった途端他人扱いする、屑のような人です。
永井友人たち…永井が亜人と発覚するや、賞金目当てに売り渡そうとします。
普通そこまで手のひら返せますか?
海斗…永井に手のひら返されておきながら、亜人となった永井を
警察たちから守ろうとしたお人よし。
裏切った相手に普通そこまでするでしょうか?
{/netabare}
この違和感はあとで登場するモブキャラのような人まで、
ずっと続きました。
この辺が逆にこの作品の魅力の一つかもしれません。
あと「不死」のキャラが沢山いる時点でこうなるのは必定でしょうが、
グロいシーンがてんこ盛りです。
苦手な方は気をつけて下さい。
なお、あまり好きになれない登場人物が多い中、
唯一好感を持てたのが下村泉。
殺伐とした雰囲気の中、持ち前のドジっ娘属性で場を和ませてくれます。
{netabare}
戸崎に「いらんことはしゃべるな」と釘を刺されておきながら
情報収集中に口を滑らせておろおろしてみたり、
戸崎とホテルの一室に向かった際TPO無視で独り勘違いして
ほほを赤らめていたり、
IBMにクロちゃんというやたら可愛い名前を付けていたり
{/netabare}
とにかく可愛い!
キャラデザもきりっとした眼に小ざっぱりしたショートヘア。
スーツに強調されたグラマラスなボディラインと、私のツボでしたね。
2期に続きそうな雰囲気で終わっているので、続きを早く見たいですね。
そもそも亜人がなぜ誕生したのかも語られるのでしょうか?
IBM(黒い包帯のスタンドみたいなもの)がなんなのかも
現時点ではよくわかりませんしね。
総括するとまずまず面白い、と言ったところでした。
(追記)
最近読んだラノベで、この亜人の「きもちわるさ」を的確に表現している
一節があったので、追記しておきます。
なお、この一節は亜人という作品に対して向けられたものでは
ありません。あくまでそのラノベの作中での言葉です。
「狂人というのは行動に規則性がないから狂人なわけじゃない。
そいつ個人にしか理解できないルールを曲げないから狂人」
亜人の登場人物はそれぞれ私に理解出来ない価値観で行動しているから、
私はきもちわるい(狂人)と感じたのでしょう。