botch さんの感想・評価
4.2
物語 : 4.5
作画 : 5.0
声優 : 4.5
音楽 : 3.5
キャラ : 3.5
状態:観終わった
シェイクスピアになぞらえて
魔法バトルものだと思って入ったら、文学的雰囲気を持つ作品だった。
登場人物がやたらとシェイクスピアから引用するが、展開も『ハムレット』と『テンペスト』を比較・選択しながら進んでいく。
キャラデザインとか性格や言動から、原作者は女性かなと思って調べたら案の定。申し訳ないが、かゆくなってしまう場面が多々あったが、それは私個人の嗜好の問題で、一般的には“かっこいい”の範囲内になるのでは。
物語は矛盾点が無いように細かく作り込まれ、女性らしい(と言わないべき?今のご時世的に。)繊細なもの。
後半に入って、なんかちょっとダレてきたなぁと感じたので考えてみたら、ラブコメみたいなやりとりが多くなったためだった。
このまま作風変わる?と思いきや、登場人物の口から「ラブコメじゃないんだ!」的なセリフが出て以来、元通り話が進んでいくようになった。(今思えばそのキャラの心の描写になっていて、恋にうつつを抜かしていたことも覚悟が決まったことが映えるためのフリになっていたので、さらに感心しました。)
この作品において魔法は要素に過ぎず、あくまで物語を楽しむべきものだと思います。