フローズン さんの感想・評価
4.2
物語 : 4.0
作画 : 4.5
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
笑いがアップデートされている
・原作(おそ松くん)未読、未視聴
・現代風にリメイクされるときいて、そこまで期待せず1話を視聴
・正直第一印象は良くなかった。「ああ~はいはいこういうノリでね。はいはいはい。」といったような感じで見なくなりそうであった。
・しかし、その後2話3話と見進めていくと、「いや・・?ちょっとまてよ、これ面白いな」と今までのギャグアニメと何かが違う予感があり、目を離せなくなっていった。
・かつて「魔方陣グルグル」を見たときの「今までとなんだか違う。笑いがアップデートされている」という感想を再び味わった(当時はそんな表現を浮かべたわけではないが、今思い起こすとそういう感覚)
・放送開始から破竹の勢いで、いわゆる腐ったお姉さま方から絶大な支持を得始めていて、久しぶりにリアルタイムで大きなブームのうねりを傍からではあるが目撃できた作品でもある
・腐女子だけでなく女性のアニメファンには良くも悪くもざわつきを与えた「罪深いアニメ」ではあると思う。
・私自身、自分が属する層(成人男性)がメインターゲットではないことを見ていて感じることが多かった
・松野兄弟に萌える、という見方は一切共感しなかったが(そりゃそうだ)、しかしそれでもギャグ作品としてかなり楽しむことができた
・こちらの思考を完全に読まれているような、こうだろうと作品について真面目に考えたとしても、スッとかわされるような斜め上感、ひょうひょうとした雰囲気を持った作品
・カテゴライズされるなら、「不条理ギャグ」になるんだろうが、ショート、長編含め笑いの幅が広く一言では洗わせられない。
・シンプルすぎて斬新に思える回、原作の昭和ギャグの文法をなぞったような回もあったり、掛け合いや怒涛の語りで圧倒するものもあれば、現代的ないかにもお笑い芸人のコント的なつくりのものもあって、笑いをなんでもありでやりつくす異種格闘技
・終始楽しいが、私は序盤ではその作風に対して、どういう目線で見ればよいのか戸惑っていた。私は何しろ最初、十四松以外の5人の区別がつかなかった。キャラと役割とカラーと名前が一致しなかった。今考えれば有り得ないが、最初は確かに分からなかったのである
・キャラ個々人を把握し、ギャグの楽しみ方も分かってくると俄然楽しくなっていった
・印象に残る好きな回を挙げると、扶養家族面接の回、イヤミのお笑い講師の回、23話の灯油交換~ダヨーン族の回
・キャラはトト子ちゃんがやっぱ好きだ。C.Vの遠藤綾がキレッキレで、かなり好演。
・作画は色彩が良かったように思う。ちょっと蛍光色に近いように見えてるけど奇抜になりすぎない配色でかなり見やすい
・枠線が青色なことも、今まで見たこと無いもののひとつになっている。カラフルで目に付くけど、スタイリッシュでもあるので、そういう点も女子にウケている一因かも。
・OP,EDも大好き。曲自体の好みは、OPは2期のもの、EDは1期。特にEDでは、あのコマ撮りの映像がオシャレでよかったなー。
・気になった、あまり面白いと思わなかった部分は、女子松さんとF6。これは単純に、自分の笑いや快感を得るツボがおそ松好き女子たちと違うというだけで、彼女らにとってはとても良い物であったに違いない。
・そもそもこの作品は、真面目に批判すること自体を馬鹿馬鹿しくさせるという、な~んかズルい特性をまとってるんだよな~(笑)
・自分に向けて作られてない、腐女子専用アニメだろ、と偏見、色眼鏡を一切廃してフラットに見てみるとかなり新しい世界が広がっている作品ですよ