蟹チャーハン さんの感想・評価
4.0
物語 : 4.5
作画 : 3.5
声優 : 3.5
音楽 : 4.0
キャラ : 4.5
状態:今観てる
心理戦を勝ち抜け! 日本人による日本人の本格スパイアニメ
これはおもしろいですよ~。
かなり昔に原作を読んだのですが、すすめられるまま借りて、
ひと晩でいっきに読み終えたのを思い出し…ました!w
いま調べたら2009年のこのミス1位なんですね。
通りで~。(いま現在で4部まで進展している模様)
知識がないんでわからないんですが、太平洋戦争時に
日本の諜報網が脆弱すぎて、暗号もなにもバレバレだった
というのは有名な話しですね。
それでも生死を賭けて敵地で活動していた日本人もいたわけで、
物語は架空なんでしょうけど、少しは手向けになるのかな。。。
日本も世界と対峙するためには情報戦に勝たなければならないと、
スパイ部門が設立されて、そこへ優秀な民間人が集められます。
スパイという特殊な仕事のため、思想のこりかたまった軍人よりも、
帝大から頭脳明晰な左脳タイプを集めたのがポイントか。
死ぬな、殺すな、とらわれるな、という当時の軍人なら怒りそうな
指針を掲げてのスタートで、お目付け役として出向してきた
軍人の主人公にはまだ理解できないのですが、視聴者とともに、
じっくりバレたら終わりなスパイの生き様を理解していくことになります。
いろんな隊員たちのエピソードが展開されますんで、
これは楽しみですね~。
以下、ネタバレで
1話~ スパイなぞ卑しい存在を認めない!
{netabare}
結城中佐により極秘に設立されたのがスパイ養成学校のD機関です。
潔さを旨とする軍部にあって反発があるのは当然で、内情を知るために
出向を命じられる若き中尉が主人公になります。
軍人たるもの~の一本調子でスパイという職業がわかっていないため、
どれだけ必要性を説明されても理解できず、身をもって知ることになります
仲間内でポーカーをやりつつも、それは単なるカード遊びで終わらず、
身振り手振り、ちょっとした動作で周囲に情報を伝えあうことで、
手札で勝敗を決める前に“すでに勝敗は決まっている”なんてシーンが
非常におもしろいですね。
スパイ容疑のかかった外人宅の家宅捜索シーンで1話は終わりますが、
自信満々の外人の表情からは、日本人なぞにわかるものかという
あなどりの姿勢がうかがえます。
決定的な証拠はどこに隠されているのか?!
それを考えてすごす一週間も悪くない。
みんなで話題にしてもおもしろそうです。
{/netabare}
2話~ 盲点。軍人と神様
{netabare}
いきなりですがEDがかっこよいですね
なんとなく冬アニメのプリンスオブストライドを思い出しましたw
さて、1話から続く後編です。
スパイ容疑のかかるアメリカ人宅の捜索ですが、証拠となるブツの隠し場所がわからない。
すでに一度、家宅捜索も入っているとのことで状況は絶望にも思えたが、みつからない理由に
日本人だからこそ、絶対に探さない場所があった…。
いまとは時代が違いますからね。
戦前という時代の雰囲気に慣れる意味あいからも、いい導入だったのかなと。
いまならそんなところに大事なものを隠しても、マルサとかその手の人なら
あっという間にみつけられてしまうでしょうw
{/netabare}
3話~ いきなりピンチ回。スパイたるものな教訓を思い出せ!
{netabare}
フランスはマルセイユに潜入していた波多野の何度もピンチを迎えるエピソード。
老婆を救いパルチザンとのコンタクトをとることに成功するが、そのパルチザンの内情はボロボロで、
任務終了を告げられて帰国することになる。
この回の見せ場は記憶を失っていてもスパイの心得を忘れてはならないという絶対的な教えを
視聴者にも今一度理解してもらうことでしょう。
殺されずに殺さずに、とか。
事件になってスパイに得することはないからですが、異国の地にあって東洋人が目立つことは
死につながるという意味でもあります。
ただ、さすがに記憶喪失も前提条件での活動とか言われると、スゴすぎて信ぴょう性がなくなるかw
歴史的観点からみると、フランス軍はあっさりとパリを陥落させられて南へ逃げたことと、
パリがほぼ無傷で残されたことから、市民のパルチザン化はめずらしくなかったようです。
あのオードリーヘップバーンも少女ながらに活動に参加していたと自伝で読みました。
逆に悲しいのが、あの内通者だった女性の未来ですね。
フランスに限らずベルギーでもオランダでもどこでも、同じように脅迫に負けた人はいて、
戦後、その人たちは街の広場に連れ出されて頭を丸刈りにさせられ、裏切りモノの烙印を押されて
逃げるようにして故国を去ったという話しはよく聞きます。
たしかによくないことだけど、家族や兄弟の命には代えられないもので、責めるのも酷だよなと
正直いえばそう思います。
ちなみに、いまだにD機関のメンバーの顔と名前が一致しません。
どれもダレも同じ顔にみえる…こんだけ似てるのはおそまつ兄弟かっていう。
果たして、これも中佐の企みだろうか。
とまぁ、ここまで見てスパイに興味を持ったなら、CIAの育成機関を描いた映画『リクルート』もぜひぜひです。
コリン・ファレルにアル・パチーノという新旧スターの競演が
スパイだけにスパイスになってますw ←誰がうまいこと言えと
{/netabare}