Tnguc さんの感想・評価
2.5
物語 : 2.5
作画 : 2.5
声優 : 2.5
音楽 : 2.5
キャラ : 2.5
状態:観終わった
メーカーの協力をかなぐり捨て、バイクをこき下ろすギャグバイクアニメ
~
度重なるマフラー騒音規制によって、純正マフラーがどんどんコンパクトになっていく世の中、
この『ばくおん!!』というタイトルからは底知れぬ反骨精神を感じる訳で…。
ビジュアルにある通り、女子高生達がバイクに乗る日常系ギャグアニメ。
バイクにまつわるあるあるネタと、メーカー信者達のオカルト紛いなバイク理論を語り合うのがメイン。
なんとこの作品、日本を代表する4大バイクメーカーの漏れのない完璧な協力によって成立しているアニメである。
にも関わらず、バイクの販売促進が殆ど描写されていないので、ある意味すごい。
「バイクは馬鹿にしか乗れん!」と、自虐するところから始まり、
「オートバイとやらにはシートベルトもないんだろ?危険じゃん」と、全否定する始末。
勿論そこには、可愛さ…もとい「憎さ余って可愛さ百倍」的なニュアンスでバイクの魅力を発信するのかと思えば、
むしろ、どつき漫才の如くバイクとメーカーをこき下ろすスタイルなので、
面白いけど、笑いとして受け取っていいのか悩むユーモアさが含まれていて、
バイクメーカーから怒らないのだろうかと次第に心配になってくるレベルである。
そもそもバイクという題材は、それだけで旅情や達成感を想起させそうなものだが、
本作は全くと言っていいほどそれらの要素がなく、
物語を通して特にこれといった最終目標もないので、盛り上がりに欠ける。
最後までバイクネタで完走させている辺りは評価できるけど、
統一感のないぶつ切りな物語構成は、没入感が生まれる訳もなく、
その場の都合で友好関係や性格が変わるキャラ達には、ろくな設定が定まってない印象を受けた。
(まぁギャグがメインなのでこれらはあまり気にはならないけど)
夏は暑いし、冬は寒い。
「“人の倍、苦しむ”と書いてバイク」と、主人公が言う。
車に比べると、バイクは大変ストレスの多い乗り物である。
対して本作は、頭を空っぽにして観れるアニメなので、抵抗感は少なく、
門外漢でも意外と楽しめる作品になっている。
「ザッピング中に見付けて、期待なしに観てみたら意外と面白かった」と、評価されるタイプだ。
個人的に今季で一番楽しめた作品になった。
物語:★★☆☆☆ (日常ギャグだから物語を期待するのは変な話だけど、それにしても中身がない)
作画:★★★☆☆ (ギャグアニメとしては水準ラインだけど、萌えアニメとしては…)
声優:★★★☆☆ (若手?が多い印象)
音楽:★★☆☆☆ (某作品を彷彿させる音楽)
人物:★★☆☆☆ (一番キャラが立ってるのがバイ太ってどうなの…)
総合評価:★★★☆☆(2.5点)