豚 さんの感想・評価
4.8
物語 : 4.5
作画 : 5.0
声優 : 4.5
音楽 : 5.0
キャラ : 5.0
状態:----
めまぐるしい攪乱
2016年10月24日追記
二期決定しました。
鷲尾須美は勇者であると結城友奈は勇者であるの続編をやるようです。
前半6話が鷲尾で残りが結城友奈ですが6話なのかそれ以上なのか不明です。
2016年6月25日追記
着実に展開が活発化しています。
・10月のみなとそふとイベント、11月の本作単独イベントいずれにも花澤香菜含むキャスト6人全員が集合
・スピンオフ作品「乃木若葉は勇者である」コミカライズ化、ドラマCD化
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2016年6月25日追記
{netabare}
セカイ系ではないと思われます。セカイ系の世界観ではありますがスタッフが「最終話でのSF説明は捨てた」と語っているように、あくまでキャラクターの生き様を描くための舞台と理解するのが正解かと。
恐らく続編があっても同様で世界を救うという登場人部の主目的が作品の主題にはならないでしょう。というか、ずっと解決しないままシリーズが進んでいくと思います。
「がっこうぐらし」と比較される事があるようですが、あちらは原作があり後発なのは本作です。
{/netabare}
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2017年12月16日追記
{netabare}
2期4話では一期ラストの謎に対する解答が示されていました。
・友奈の意識がなかなか戻らなかった→素手で御霊に触れてしまった為、意識が虚無空間に幽閉されていた(「その後の園子」)
・散華からの回復→新たに新樹が与えた為別物(「その後の園子」)
・友奈の回復→勇者システムに内蔵されていた疑似精霊(乃木若葉)の手助けによる(「乃木若葉は勇者である」単行本下巻)
・友奈の立ち眩み→新樹に与えられた新たな身体機能に馴染め切れていなかったため、不調だった(「その後の園子」)
※カッコ内はこれらの設定の出典です。全てスピンオフ作品の中で示されていたものでした。
これに関しては当初より諸説ありましたが、その中の
「友奈一人勇者説」「友奈300年タイムスリップ説(追体験説)」「お供え物は後で食べて良い説」が否定された形です。想像で補う部分なんて何もなく、全て答えは示されていたんですね。
{/netabare}
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はじめに、放送後かなり時間が経ちますが、当時からまったく変わらない愛着を持ち続けているアニメです。
後述しますがシナリオや好き嫌いの別れる作品ではありますが、全編にわたり全く崩れない作画について低評価を付けている方のレビューは見るに値しないと思います(本作に限らず、作画良好な作品で★1とか付けている人のレビューは役に立たないと考えます)。
さて本題です。
{netabare}
本作は多くの方が感じるように、パッと見まどマギフォロワーで、しかもガチなシリアスをやりきったまどマギに対し緩く甘ったるい雰囲気をまとっています。
私も同様のイメージで見始めたものの、なかなかシリアスにならない、それどころか中盤にさしかかろうという4話に歌の練習で1話を使い切り、5話で突然残りの敵がまとめてやってきてまとめてやっつけるという展開になっています。ここまでで、とても肩すかしな印象と同時に、ゆるふわ日常萌えアニメとして楽しもうと言う気になりました。
しかしその次の6話で不穏な成分をチラつきはじめ、あれ、やっぱりシリアス?と思いつつも、それでもゆるふわ日常描写をやめない。
(尺のバランスがおかしい、無駄なシーンが多いとのレビューも多いですね)
その後、段々シリアスな要素が強くなりつつも最後まで日常シーンを外さずにラストは表面的なハッピーエンドに着地します。
結論を言えば、アニメで多様される「失って初めて気づく尊い日常」とやらにスポットを当てて最悪な世界と徹底的に対比していく作品であり、その着地点は本作から言われ始めた「新日常系」つまり日常系アニメだったわけです(最終回に不穏な空気を残していますが、あくまで勇者部5人が日常萌えアニメのキャラクターとして復帰するまでが結城友奈の章として完結しています)。
なお、尊い日常で生活する彼女らの優しさは徹底していて、声をかけることなく自然に車椅子をおす姿や、暴走した仲間に刀を投げつけるシーンでは刃を向けず、柄を相手に向けて投げつけているなど非常に細部まで作り込まれています。
シナリオの結論は前述の通りですが、ここまでで何が起きていたかというと、作品を見ながらリアルタイムで本作に対する印象が変化し、自身の軸が揺さぶられていました。まどマギフォロワーのイメージすら視聴者を攪乱する要素の一つでしかなく、人によっては不快な揺さぶりを受けたわけです。
私は多くの要素を好意的にとらえてこのような高評価をいたしました。
本作はキャラクターや日常描写にスポットを当てて見た人には好評なのに対し、まどマギと対比しながら答え合わせをしながら見た人には不評なように感じます(あるいはSFとして見ていた人)。
{/netabare}
発売後は良くも悪くも強固な信者層を形成し、1年後発売されたキャラソンアルバムは放送時発売のEDよりも販売を伸ばしています。
信者層が熱心な為、放送後かなり時間がたって舞台となった観音寺から数千万円規模の出資を受けることが決まりました(観音寺市が舞台なのは今のところ友奈の話しだけで、鷲尾須美や乃木若葉は別エリアの為この資金を使ってそれらがアニメ化される可能性は低いです)。
最後に、円盤のセールスは激戦だった2014年度秋クール第4位、平均約9000枚でありこの数字が本作の成績となります。