「灰と幻想のグリムガル(TVアニメ動画)」

総合得点
87.5
感想・評価
1965
棚に入れた
9454
ランキング
152
★★★★☆ 3.9 (1965)
物語
3.8
作画
4.0
声優
3.8
音楽
3.8
キャラ
3.8

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ネタバレ

さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4
物語 : 3.5 作画 : 3.5 声優 : 3.5 音楽 : 3.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

原作の再現?アニメとしては、まあまあ

この作品をひとまとめにして言うなら、未熟感を出しつつずいぶん冒険したな

ハルヒロ達の冒険もそうだし、演出にも手探り感が出ていて作品を通してそのことが感じられる
監督の中村亮介さんについて調べてみたらWikipediaに気になることがかかれていた

"原作物のアニメーションを手掛ける際には、原作に対して誠意を持って向き合い、作中のエッセンスを表現するために「原作に忠実であるよりも誠実に」という姿勢を心掛けている。"

中村監督の作品をまともに観たのは今回が初なので、その言葉の意味するところはよくわからない
しかし、実績のある方だからたぶん未熟に感じる部分があっても意図的に引き起こしているんじゃないかと思った もし本当にそうならすごいことだ

未熟さは随所に表れている

【物語】
セリフの大きな割合をハルヒロの独り言(説明口調)が占める
小説を読んでいるかのような臨場感だ

【声優】
思っていたよりずっと低いハルヒロの声と感情を抑えた演技
最初は新人がやっているから棒演技なのかと思ったけれど、普通に実力のある声優さんだった
ハルヒロを担当されたのは細谷佳正さん
黒子のバスケの日向順平など聞き覚えのある声なのに全く気が付かなかった

【キャラ】
キャラの仲が良すぎることがない
少年漫画のような作品で言う「仲の悪い」はいつも喧嘩ばかりしているというものが多い というか放送している作品は大体そうだ
それはあまりに無関心だと物語が進まないし、昔からそうであったから新しく作る作品もその流れを組んでしまうんだろう

ケンカするほど仲が良いというが、一番仲が悪いのはお互い無関心ということだ
だがこの作品の場合はそれをやってしまっている
もちろん全く無関心というわけではないが、仲間に対しても常に一定の警戒心を持っている

まったく現実的過ぎて気持ち悪い(褒め言葉)

{netabare}だから話も1話から8話までずっと敵がゴブリンだし、4話のマナトの死も8話まで引きずりつづけてるんじゃないか{/netabare}
残念だがファンタジーらしい興奮と満足感はこの作品からは得られない

【作画】
背景の雑さ加減 よく言えばイラスト風?
キャラクターも動きが少ないのでイラストブックを見ながらセリフを聞いているような感覚にとらわれる
絵本?ドラマCD?紙芝居?
よく言われる紙芝居アニメを極めたのがこの作品なのかもしれない

【音楽】
時に静かに、時に大胆に流れるBGM
曲自体はどれもいい曲だと思う 音のメリハリもついて単調な物語を退屈にさせない役割もちゃんと果たしている
ただ、場面とマッチングしてない
最終回のここはもっと静かで何か含ませる感じだろうというところでいけいけガンガンなロック調の曲が流れるのはどうも・・・

そこが素人臭く感じるポイントなのだが、前述のわざと未熟感を出したんじゃないかとも取れてしまう
だからこの作品は計り知れないと思う

話は進まないけどテンポはいい
雰囲気は申し分ないけど、粗がある
何度も断念しようと思ったけれどつい見てしまう

恐ろしい作品ですよこれは

投稿 : 2016/04/06
閲覧 : 281
サンキュー:

22

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