シャベール大佐 さんの感想・評価
4.2
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 4.5
音楽 : 4.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
意外と善良なSF百合コメディ
全身義体(頭以外は全身機械の体)の少女・七転福音(ななころびねね)と、猫耳でメイド服姿の戦闘用アンドロイド・クラリオン(クラりん)、2人の活躍を描くコメディ色の強いSF作品。「攻殻機動隊」の世界観と繋がっているようですが、この作品単独で観ても問題ないです。
予備知識なしで最初の数話を観たときは、深刻さのない軽い作風なのに意外とSFっぽさが強く、メインキャラ2人は萌えアニメキャラっぽいのに機械の体なので間接部分に線が入っていたりして、どう楽しめばいいのか掴みどころがないといった印象でしたが、これが観続けていると普通にキャラや話が楽しくて、気がついたら冬アニメの中でもお気に入りの作品となっていました。
基本的に、主人公の福音が非常に善良な性格なので、ストーリー内容も人を助けるような話が多く、また福音はクラリオンを、クラリオンは福音を守るように行動するので、バトルや百合やエロ要素などがあっても、観ていて意外と気持ちの良い作品です。
キャラは、福音とクラリオンともに生身の人間ではないことは、観ていると自然と気にならなくなり、普通にかわいくて好感が持てました。その他の脇役にも、ブエル、タクミちゃんなど面白いキャラがいて楽しいです。声の演技も、全体的に良かったと思います。
音楽は、OP、EDともに、作品の雰囲気に合っていて結構好きでした。
内容的にはハートフル系の部分もあったり、バトルがあっても常に笑いも忘れない作風なので楽しいです。ただ、ここぞという場面で福音がパワーアップする「パンドーラ・デバイス」のときの動作が無駄にエロいので、人によっては嫌悪感が涌くかもしれません。世界観、ギャグのノリ、百合要素も含めて、観る人をかなり選びそうですが、個人的にはとても楽しめた作品でした。