「凪のあすから(TVアニメ動画)」

総合得点
90.4
感想・評価
6474
棚に入れた
25632
ランキング
53
★★★★★ 4.2 (6474)
物語
4.2
作画
4.4
声優
4.2
音楽
4.2
キャラ
4.2

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ネタバレ

かもかも さんの感想・評価

★★★★★ 4.3
物語 : 4.5 作画 : 5.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.5 キャラ : 3.5 状態:観終わった

変わってもいい。だけど変わらなくたっていい、自由だ。

・1周目の感想
以前見た時は正直あまりいい思い出がなく
恋愛関係には終始モヤモヤさせられるため不安な気分で
キャラクターもまなかが受け付けられなかったり
男は人間味が欠けるため感情移入しづらかった
特に初めの思いを無視して他人の男女とくっ付くのはどうしても軽い人間だな
純愛なので貫いてほしかったと思っていた
でもこの作品はリアルで複雑(ドロドロ)な人間関係を描いています
特定のキャラ(特にちさき?)や恋愛視点で見ているとやはり辛いところがあるんです

・趣旨
様々なメッセージ性が込められている中
本質としては恋愛を通しての成長、ヒューマンドラマを伝えたいのでしょう
なので繰り返し見たり理解しておく必要があると思うのです
私は2周目を終え評価がぐぅぅーんと変わりました(号泣)
これから見る人、合わないと思った人はいろんな視点から見てみると良いかもしれません

〜以下からは気になったキャラについて書こう〜
{netabare}
<あかり>
あかり自身は母が死んでから家族のため、光のために頑張ってきた
漫画家になるという夢も諦めた
それ以上に彼らが大切だったから
でも地上で好きな人と出会います
しかし地上と海には確執があり
陸の人に嫁ぐということは海には帰れないとのことだった
叶わない恋
陸(至)は好きでも海(光)も好きなあかりは諦めるしかなかった
ただ光は
「とっとと美海の母ちゃんの代わりになれ」
と自分のために生きていいと背中を押す
彼によって救われた彼女は
家族、海に前向きに向き合うことを決意する
”どっかいかない”
美海と分かり合うシーンは感動ものです
またそんなかっこいい姿を見て光達4人は冬眠を前に自分の気持ちをしっかりしようと決意を固める

<ちさき>
冬眠が始まった以降も地上に残されてしまったちさき
彼女は過去のしがらみに悩まされます
かつては自分の恋心を閉まってまで仲間の関係性を大事にしていた
要が告白してきても答えられなかったのは関係を壊したくなかったからでしょう
しかし時間が経ち、成長し、考えも居場所も変わった
光ではなく紡を好きになった
変わらないことを望んでいたのに自身が変わってしまって罪悪感を感じる
彼女は他人を優先する優しい人間
自分だけ幸せになるのは許せなかった
だから紡は待った
過去に囚われていることはそうそう簡単に変わることではない
ただ時が経てば人は変わる
ちさきには時間が必要だった
実際、仲間達の関係が進むにつれ前向きになれるようになる
彼はこれから先も徐々に変わることを待つだろう
変わるものとして忠実に描かれていました

ちさきはこの作品でもっとも丁寧に描写されており女性臭さがあります
エロく描かれていたのもそういう意図があったのでしょう
なので好き嫌い分かれるキャラだと思う

<要>
ちさきが変わるのを待つのは要も同じ
要にとってはちさきが全てだった
きっと勘のいい男だからずっと前から光が好きってことは知っていたんだろう
本当は早く決着をつけてほしいと思っていたはずだ
ただ彼女は現状維持を望んでいた
なので気持ちを尊重し待つことにした
そんな中迫り来る冬眠
いつまた会えるかわからない
先に目覚められたら支えになることができない
だから彼は告白した
彼女が一人になっても
”僕はいつまでも待っているよ”
とアプローチしたかったんだと思う(かっこよすぎ)
しかし目覚めた時自分のポジションには紡がいた
どんなに大人ぶろうと彼女の前では子供にしか見られなかった
支えになれない
居場所を失い疎外感に陥る
でも彼にも待ってくれている人がいた
さゆ男前!
新しい居場所を見つけることができたのです
要が初めて見せた涙
私は忘れませんよ

<光と美海>
1部の主人公である光
2部の主人公である美海
この2人は共通している
まなかが好きなのは紡だと知り応援することを決めた光
光はまなかが好きと知り葛藤しながら自分の思いと向き合う美海
愛するとは思いやること、理解すること自分の気持ちを押し付けてはいけない
彼らは愛するが故相手の気持ちを尊重することを決める

結末は違いました
しかし彼女の思いは間違いではなかった
叶わなくても、失うとしても、苦しくても、好きになることは無駄じゃない
好きな気持ちがなきゃ、悲しみも喜びも味わえない
そんなの楽しくない
美海は報われなかったけど
「こんなふうに私を思って泣いてくれる人を好きになってよかった」
彼に思いが通じて嬉しかったはずです {/netabare}

・総括
2周目を終えて思わずもう1周してしまった笑
見返すと伏線がいろいろ張られてて感心する
個人的には前半の方が好きでした
ed1のアクアテラリウムは聴くだけで泣ける名曲です
ドラマぽいのでアニメ好きじゃなくても楽しめると思う
是非万人に紹介したいですね

投稿 : 2017/05/02
閲覧 : 241
サンキュー:

33

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