「ディメンションW(TVアニメ動画)」

総合得点
73.4
感想・評価
761
棚に入れた
4052
ランキング
1019
★★★★☆ 3.7 (761)
物語
3.7
作画
3.8
声優
3.8
音楽
3.7
キャラ
3.8

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101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

次元と可能性についての考察が深い良作SFアニメ

原作コミックは未読。

タテ、ヨコ、高さの三次元世界にて、X,Y,Zの三つの次元軸に加え、
四つ目の次元軸「W」が新たに発見された。
そこには可能性という無限のエネルギーが秘められていた……。

一見、ムチャクチャな設定にも見えますが、
実は宇宙物理学等の成果も踏まえた上で、練られた緻密な基本設定。
私にとっては事あるごとに知的好奇心を刺激される、
毎回、視聴が楽しみなアニメでした。


例えば、物質を構成する基本単位を点ではなく、
弦であるという前提で、万物や宇宙の実体解明を試みる、
物理学の仮説・超弦理論。

超弦理論で想定される方程式には、
宇宙には九次元まで存在していることを示唆した
数式が組み込まれていると言う。

そして、普段、我々が見えない四次元目以降の次元は、
“折りたたまれている”と言う。

よって例えば、宇宙の真理を追究する物理学者等が編み出した数式を元に、
粒子加速機を備えた宇宙開発絡みの研究施設にて、
封印された次元の扉を開き、宇宙の真理に迫ろう。
という試みは、今世紀中に十分あり得る挑戦なのです。


また次元Wエネルギー=可能性×質量×光速の二乗
という次元Wの方程式に“可能性”が組み込まれている件。

これも例えば万物と宇宙の真理を
ミクロの粒子世界からの解明を試みる量子力学において……。

ある条件下で電子を観測した場合。
電子の動きは、一つのラインではなく、
あらゆる到達ルートのパターンを織り込んだ
可能性の海を揺らめくような波形として捉えられると言う。

よって、電力エネルギーというのも、突き詰めればその根源は可能性という、
真理は十分あり得る話だと思われます。

そして、ミクロの世界でのみ観測される可能性の波形を、
折りたたまれた異なる次元軸を次元間電磁誘導装置(いわゆるコイル)
などを駆使して引き出し、新たな次元のルールを組み込むことで、
我々のマクロ世界でも可能性が生み出すエネルギーを取得する。

これも割と今世紀中にあり得そうな展開なのです。


本作は原作コミックをかなり飛ばして構成したとのことで、
正直、色んな予備知識があっても、ついて行くのがやっとな回もありましたw
ただ、それでも視聴し続けたいという好奇心が上回り……。

また、ミラが今期でも屈指の萌えを提供してくれたことによりw
さらにおっさんがキレのあるダンスを披露してくれたことによりw

無事、完走することができました♪

決して中二病患者の安直な妄想ではない。
しっかりとした知識が土台となって、
構築された良質なSF作品だったと思います♪

投稿 : 2016/03/30
閲覧 : 321
サンキュー:

33

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