スパイ隊長(休止中) さんの感想・評価
4.5
物語 : 4.5
作画 : 4.5
声優 : 4.5
音楽 : 4.5
キャラ : 4.5
状態:観終わった
いつかたどりつく「幸せ」を目指して・・・
「傑作」
※自分のレビューを見るときはプロフィールを参考にしてください。
※あらすじは割愛。
いや~面白かったですね^^
1話見たら続きが気になってしょうがなかったです。
●当たり前の幸せ
これは自分のレビューで何度か言っているので詳しくは語りません。
簡潔に言うと、自分が経験してきたことは「当たり前」のことと認識します。
生きてきた環境などが変わったり、死別などを経験して初めて「当たり前」の幸せに気付けます。
ただ、親や家族、友達が与えてくれたものは到底返せるものではないと思います。
それでも、その人達に感謝の気持ちを伝えられたらどれだけ良いことでしょうか。
人に感謝するって中々難しいんですよね^^;
余談ですが、親不孝な自分も少しずつでも感謝の意を伝えられたらなぁと思い生きてきましたが、自分が幸せに生きていることが一番の「感謝」なんだと気づくのに時間をかけすぎたかもしれません。
●Revival(リヴァイヴァル)
「復活」や「再生」を意味する言葉ですね。
この作品では、「嫌なことが起こる数分前の世界を繰り返すこと」、つまり「再生」という意味ですね。
(ちょっと話がずれるかもしれませんが、)悪い・嫌な記憶とか鮮明に覚えていることがありませんか?
ふとした時にそういう記憶がよみがえって、恥ずかしくなったり、気分を害されたり。
覚えていたくない記憶(=悪い記憶)ほど鮮明に覚えていて、気づいたら脳内で再生されている。
逆に、嬉しかった記憶は曖昧にしか覚えていないことも。
あとは、自分が失敗した時に時間がゆっくり進むように感じる、とかですかね。
例えば、食器や窓ガラスを割ったりだとか、ボールとか物を人に当てたりした時とか。
そういう事故(?)が起こるまさにその時、スローモーションに見えた経験がある人なら理解していただけるかもしれません。
つまり何が言いたいかというと、ある意味脳内で「時」を操ることができるということです。
脳内では未来や過去を見る(いわゆる想像・妄想する)ことが可能で、嫌な予感を感じることもできますし、このリヴァイヴァルがぶっ飛んだ異能には感じませんでした。実際に「時の迷宮」に閉じ込められることはないですが、なんとなく現実味を帯びている気がしました。
●踏み込む
他人に、いや自分にさえ「踏み込む」ことはどれくらい「勇気」がいることなのかを何度も訴えているように感じた。
やはり「何も知らない」ということが一番怖いし不安だと思う。
これは対人関係だけでなく、物事にも言える。
あることへの熱中・没頭だって、そのものに「踏み込ん」でいるわけで、
ただそれに時間を割くことによって、他のものに手が回らなくなるというリスクが生じる。
どんなことにも「勇気」が必要で、何かしらのリスクを背負って生きていかなければいけないのも事実。
でも、やはり難しいですね^^;
楽に生きれればそれに越したことはないですからね。
●パラレルワールド
色んな作品で扱われる奴ですね。
「シュレーディンガーの猫」じゃないですけど、要は「いくつかの世界」が別々に同時に存在していることですね。
毎日、毎秒いくつかの選択肢をとって生きています。
その選択によって違う世界にいけるということですね。
自分の違うレビューでも言っていますが、どんな選択肢をとろうと、最終的には一つの世界に収束すると信じています。
出来事などが違っても最後の自分に残る価値観や大切な人などは変わらないんじゃないかと。
そんなこと証明しようもありませんが、「別の選択肢があった」と後悔したり嘆いたりするのは個人的には好かないので、前向きに考えているだけですが^^;
●僕だけがいない町
タイトル通り見ると、「僕」だけがいない町って寂しいなあと感じましたが、見終わって少し違う印象を受けました。
それは何かというと、
「信じるっていうのは信じたいっていう希望の言葉」(by藤沼 悟)
という言葉です。
「誰かを信じる」と言うということはその人を信用すると宣言するということ。
さらに言えば、愛梨ちゃんが言うように、『信じたい』は自分の為で、誰かに『信じて欲しい』の裏返しである。
んで、それがタイトルと何の関係があるかというと、
「僕」だけが町にいない→「僕」を受け入れてほしいという願望
つまり、誰かが「僕」を待っているという期待をしている、という意味があるのかなと感じました。
そう思うと少し暖かい作品な感じも出てくると思います^^
最後に・・・
犯人は孤独な子供を殺すことによって、今苦しんでいる子を解放させてあげるという目的で殺人を繰り返していた。
これはサスペンスものではたまに聞く動機ですね。
ただ言いたいのは、いつからアンタは神様になったんだ!!ですね。
他人の苦しみは当人しかわかりません。
我々はただ見守り、時には手を貸すことしかできません。
どんなことがあろうと人間は神にはなれないということを伝えているのかもしれませんね。
「お気に入り」に入らない理由は犯人が容易にわかる点ですかね。
もちろん、意味のわからないサスペンスものよりは何倍も良いですが・・・。
いずれにしても良い作品でした♪