ピピン林檎 さんの感想・評価
3.8
物語 : 4.0
作画 : 3.5
声優 : 4.0
音楽 : 3.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
大きく感動する作品ではないが、登場キャラが地味なタイムリープものとして楽しめる異色作
本作完走直後の感想を一言でいうと、
第9話前半まではワクワク展開で期待値を上げてしまいましたが、
肝心の終盤は「須郷さん安定のゲスさ・・・」でしぼんでしまい、ちょっと残念
・・・という感じ。
※因みに須郷さんとは、本作と同じA-1 Pictures制作『ソードアート・オンライン』第1期に出てくる悪役キャラです。
タイムリープないしループものの名作『シュタインズゲート』『魔法少女まどか☆マギカ』が、それこそ
{netabare}「自分の大切な人を襲う残酷な運命」を変えるために主人公やメイン・ヒロインが死に物狂いで時間遡行を繰り返す{/netabare}
のに比べると、どうしても本作の主人公の場合は、
{netabare}「たまたま時間遡行できてしまった」ので「自分の過去の後悔」を回避しようと頑張ってみました{/netabare}
・・・くらいにしか見えず、従って前記2作に比べると視聴者の側に押し寄せる感動の波が小さいものになってしまったように思えました。
第9話後半以降の展開の蛇足感も、その辺りから来ているのかも。
そして制作者側も、そうした本作のシナリオ構成の弱さは、企画段階から重々承知していて、作画・演出・音楽等に費やすリソースをほどほどに絞っていたのかも知れませんね。
まとめると、本作は、
ズバ抜けた面白さはないけれど、登場キャラや作品世界の地味さがかえって珍しい{netabare}タイムリープもの{/netabare}の異色作
ということになるかと思います。
そういう意味で、本作は、『時をかける少女』や『未来日記』(これも実は{netabare}タイムリープもの{/netabare})が大好きな方には、特にお勧めできる作品かも知れません。
◆各話タイトル&評価
★が多いほど個人的に高評価した回(最高で星3つ)
☆は並みの出来と感じた回
×は脚本に余り納得できなかった疑問回
================ 僕だけがいない街 (2016年1-3月) ================
{netabare}第1話 走馬灯 ★ 2006年の千葉(主人公29歳)
第2話 掌 ★ 1988年2月の北海道(主人公10歳・・・3月2日には11歳に)
第3話 痣 ★★
第4話 達成 ★ 誕生日
第5話 逃亡 ☆ 2006年の千葉に戻る、※展開が強引なのはマイナス
第6話 死神 ☆ ※同上
第7話 暴走 ★ 再び1988年2月の北海道へ
第8話 螺旋 ★
第9話 終幕 ★ ※後半の展開は意外
第10話 歓喜 ★
第11話 未来 × 2003年7月へ、※無理がある展開
第12話 宝物 ☆ 須郷さん何してるんですか?{/netabare}
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★★★(神回)0、★★(優秀回)1、★(良回)7、☆(並回)3、×(疑問回)1 ※個人評価 ☆ 3.8
OP 「Re:Re:」
ED 「それは小さな光のような」