狗が身 さんの感想・評価
3.1
物語 : 1.5
作画 : 3.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 3.0
状態:観終わった
映画としては明らかに落第点。
新訳ゼータ。このフレーズに惹かれ、思わず本作を手にとった。
TV版の再編集でありながら異なる結末を迎えるという。
それはどういう意味なのかと期待して視聴してみると、基本的にはツギハギしたTV版の作画の合間に新作カットが含まれているという微妙としか言いようがない方法をとっていた。
最近のTVアニメの総集編なら、これで映画にしてもなにも問題はなかったと思う。
ただ、何十年も前の映像と今の映像では、いくらエイジング処理を施していようと無理があるよね、やっぱり。
案の定、視聴中は映像に対して常に違和感がつきまとう。
Zガンダムを知らない人に対して、間違っても本作を紹介する気にはならないだろう。
また、既存のファンからしてみれば「これだけ新作カット入れるなら、いっそ単発の作品でいいから、富野の新作ガンダムにして欲しかった」という思いの方が強いと思う。
初代ガンダムの劇場版は、そもそもストーリー自体に大きな変化が無かった+話数も40話近くで終わっていること、そして三部作それぞれの尺が2時間近くあったからこそ、あれだけの完成度になれたんだ。
それに比べて本作は、全50話もある+三部作それぞれ90分近くしかない。
これで納得のいく作品に仕上がるはずもないのだ。
案の定、本作もかなりの説明不足が目立ち、映画としては完全に駄作。
断っておくと、僕はZガンダムはかなり好きです。
好きだからこそ、本作の出来には喜ぶことができない。
TV版と異なる結末を拝む為の視聴、と割り切らないと、楽しめない。