シャベール大佐 さんの感想・評価
4.0
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
前半最高、後半まあまあ、といった感想
29歳の主人公・藤沼悟が、その身近に起きた殺人事件の真相に迫り、事件を未然に防ぐため、過去に戻って奮闘するタイムリープサスペンス。
こういう作品はネタバレなしだと内容についてどの程度まで触れていいのか微妙なので、たいしたことは書いてませんがいちおう全部ネタバレにしておきます。
現在の千葉と過去の北海道が舞台になりますが、個人的には、北海道の小学校が舞台になるあたりがいちばん楽しめました。ミステリーあるいはサスペンス作品としてのストーリーへの興味だけでなく、小学生の日常や、ちょっと微笑ましい少年と少女の関係の描写なども、それ自体が面白くて良かったです。子供向け作品以外で、ギャグやロリに寄りすぎない等身大の小学生の姿を描く作品というのは意外と多くないので結構新鮮に感じました。前半については文句なしに良かったです。
ただ、後半に差し掛かって、事件の解決や物語のまとめに入り始めたあたりからは、手放しで絶賛とまではいかず、真相の意外性やミッションクリアの達成感のようなものが、やや物足りなかったかなという印象。(前半が素晴らしかったので期待値が高くなりすぎていたのかもしれませんが)
作画は、冬の北海道のどんよりとした色合いから空気の冷たさのようなものが伝わってきたのは良かったです。
声については、主人公の大人時代、少年時代ともに俳優を起用していましたが、悪くなかったと思います。
音楽はED曲のほうが好みでした。
全体を振り返ってみると、ところどころで疑問点もあるものの、なんとか最後まで大きく崩れることなく乗り切ったかなという感じで、普通に良い作品だったと思います。