CQxhN58542 さんの感想・評価
3.5
物語 : 3.0
作画 : 3.0
声優 : 5.0
音楽 : 3.0
キャラ : 3.5
状態:観終わった
奇跡の芝浜
声優さんやタレントがやる落語を何度か見たことがあるけど、
落語は噺(はなし)であって、芝居とは少し違うので本業でない人がやると、わざとらしくて鼻につく。
このアニメでもその節はなくはないけど、臭くなり過ぎないように丁寧に演じられていて、むしろ、あの人のあの録音を聞き込んだんだろうなあというのが分かって楽しく見ることが出来た。
特に12話の助六の芝浜はすごい!短い限られた尺の中で、急ぎ気味だけど聞き取りやすく、噺を知らない人でも分かるようにきれいにまとめられていて、最後の女房が涙を流して夫に謝るシーンは迫真に迫っている。元ネタは言わずもがな、談志のよみうりホールでの「奇跡の芝浜」だけど、それに相応しい素晴らしい演技だったと思う。
追記
他の方のレビューでも指摘されていますが、噺の中の人物の描き分けや、客との呼吸や間などがカメラワークを駆使して上手に表現されていて、感嘆しました。ちなみに、普通の落語のDVDではカメラは正面で固定されており(恐らく唯一の例外は『笑う超人』ですが、残念ながらこれは失敗と言わざるをえない)、アニメならではの巧みな表現であったと思います。