「僕だけがいない街(TVアニメ動画)」

総合得点
91.6
感想・評価
3361
棚に入れた
15506
ランキング
29
★★★★☆ 4.0 (3361)
物語
4.2
作画
4.0
声優
3.8
音楽
4.0
キャラ
4.0

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ネタバレ

ヤマザキ さんの感想・評価

★★★★★ 4.6
物語 : 4.5 作画 : 5.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.5 キャラ : 5.0 状態:観終わった

【追記あり】原作と比べちゃいけない、のかも?と思いつつも比べてる(^^;;

皆さんのコメントを見ていると、アニメのみを観ている方は評価が高く、原作から入った方は不満といった傾向がなんとなくあるように思いますが・・・。
かく言う僕は、最終回を前に原作(単行本1~7巻)をガマンしきれずに購入、読んでしまいました。原作を読んでしまうと確かにアニメは情報量不足で物足りない感じを受けてしまいますが、でもそれは1クールという制限の中では仕方ないこと、むしろ、よくまとめたなぁと思います(ケンヤがなんであんなに賢いか、などの伏線の未回収はいくつかありましたが・・・)。
いろいろ意見はあると思いますが、僕はアニメの方が好きです。アニメで感動して、原作のマンガで不足している情報を補完する、くらいがちょうどいいかもしれませんね。まともに両者を比較して優劣をつけるのはオススメしません。

【追記 H28.04.29】
コミック第8巻(最終巻)にて、原作も最後まで読みました。アニメの方が好き、という気持ちには変わりありませんが、原作も最後まで読み応えがありました。アニメを気に入った方は是非コミックも!とオススメして、以下、ネタバレです。

{netabare}いろんな方のレビューを読んで腑に落ちたのですが、アニメで描きたかったところと、原作のコミックで描きたかったところが、やはり違うようですね。どうやら、コミックは「悟と矢代の対決」が描きたかったのに対して、アニメは「雛月が徐々に心を開いていく様子」を描きたかったようです。そうなると、物語の重点の置き方が当然変わってくるわけです。

さて、突然ですが、僕はアニメ版のベストシーンとして、以下の3つを挙げます。
1.クリスマスツリー
2.藤沼家の朝食
3.病院での再会
いずれも雛月がからんでいるシーンですが、原作では案外あっさりなんですよ。特にあの印象深い朝食のシーンなんてもう、2ページくらいで終了ですからね。アニメでは原作にしっかり付加価値を付けたので、「雛月が徐々に心を開いていく様子」をきちんと描けたと思うのです。それはもう大成功なんじゃないかしらん?

思えば、みんな忘れているようだけど、最初の雛月って印象悪かったですよね?人と視線を合わせないし、すぐ「バカなの?」って拒絶するし、「私のために人が殺せる?」って無理難題吹っかけるし、まあそれには親から虐待に遭っている悲しい事情があるからなんだけど、その娘があそこまで心を開いて、なおかつ、というか、それ以上に、本当だったら死んじゃうはずだったのに、もう一人死んじゃうはずの男の子と結ばれて、子どもと一緒に会いに来るなんて、最高じゃないですか!

それからも一つオマケで言わせてください。「雛月が悟を待ってなかったのは残念」という意見をかなり見ますが、これも思い出してください。最初、悟が雛月に声を掛けたのは、母親を死に至らせた因果の大元が雛月の殺人、ひいては「雛月の孤独」にあった、という考えのもと、「雛月を一人にさせない」というところからスタートしているわけです。あれほど積極的に近寄ってきた悟に対して雛月は恋心を抱いたかもしれませんが、悟は最初から一貫して雛月に恋心は抱いていないと思うのです。だからこそ、子どもを伴って会いに来た雛月を、悟は涙を流して心から歓迎したんだと、そう思うんですよね。

悟はケンヤに言います。「僕は、『正義の味方』・・・になりたい人」。佐知子は悟に言います。「後から『自分のせい』なんて思うのは 思い上がりってモンだべさ」。でも悟は成し遂げた。『自分のせい』って思って、希望を成し遂げた。立派な『正義の味方』ではないでしょうか?『正義の味方』は、たとえそれが「初恋の成就」という大多数の人が願っても叶えられない夢であっても、やはりそういう個人的な見返りを求めちゃいけないんです(笑)。{/netabare}

悟役の声優の棒読みも後半は気にならなくなりましたが、これも主人公の成長を感じる粋な演出だと理解しております。とにもかくにも、私的には本当にオススメできる作品です。多くの方に観ていただきたいですね。

投稿 : 2016/04/29
閲覧 : 327
サンキュー:

33

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