おぬごん さんの感想・評価
4.4
物語 : 5.0
作画 : 4.5
声優 : 4.5
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
こういうノイタミナが観たかったんだよ!!
ヤングエース連載の漫画が原作
2016年1月からアニメが始まり、この3月で原作が完結、アニメ最終回直前に実写映画が公開と、お手本のようなメディアミックスが展開されましたね
ノイタミナならではの企画力だと思います
ストーリー面ではもう毎回非常に引き込まれました
絵と音楽による説得力や毎回のヒキの上手さが本当に秀逸でした
終盤の展開は原作からは変えていたようですが、原作未読の私としては特に気にならず、十分に楽しむことができました
原作とほぼ同時終了ということですが、原作、アニメ、映画とそれぞれ違ったラストを楽しめる形をとったようですね
また声優陣の演技、キャスティングも良かったですね
特に主人公の母役の包容力と強さ、思慮深さを表現した高山みなみはさすがでした。さすが名探偵!
雛月(悠木碧)と愛梨(赤崎千夏)も2人の演技力で可愛さが際立っていたように思います
キャスティングといえば、主人公の大人時代、子供時代は満島真之介、土屋太鳳と本職の声優ではない役者さんが演じていましたね(あと地味に賢也の大人時代も江本佑がやってましたが)
こうした話題重視、声優軽視ともとられるキャスティングはアニメファンからは否定されがちですが、
私としては(かなり好意的な解釈なのは承知ですが)この作品には合っていたように思いました
というのも、この作品ってほぼ常に主人公視点で展開されますよね
周囲の登場人物、特に大人たちが実力派の声優で固められる中、少し垢抜けない主人公の演技は良い感じにモノローグっぽさというか、一人称感を演出できていたように思いました
っていうか…これは完全に私見ですが、ノイタミナってむしろ俳優やタレントを積極的にアニメに起用しちゃうくらいでもいいと思うんですよね
ノイタミナはアニメファン以外の一般の視聴者と深夜アニメを繋ぐことができる枠だと思います
ですのでこういった注目作、メディアミックス作品の場合は、役者さんなんかを起用してもっともっとノイタミナをアピールしていってもいいんじゃないかと…もちろんそれで作品のクオリティが下がってしまうのは良くないですがね
OPはアジカンことASIAN KUNG-FU GENERATIONの「Re:Re:」
10年以上前に発表された楽曲の「リバイバル」ということで、曲もコンセプトも作品にぴったりでした
アジカンファンとしては新曲が聴きたかったという思いもあるんですが…w
(個人的にはRe:Re:はライブver.の前奏が長くて疲れるのであまり好きじゃなかったり…w)
メディアミックス、アニメ自体の出来、キャスティングにOPの選曲と、非常に力の入った作品だったと思います
昨年の冬期のノイタミナ2作品をここで絶賛したのですが、その後の2015年の3作は何とも言いがたい作品ばかりでした
しかしこの作品で「ノイタミナ、やればできるじゃん!」と思わせてくれた感じです
先日2017年冬までのノイタミナ作品が発表されましたが、この作品のように深夜アニメと視聴者を繋ぎ、そして唸らせる作品であってほしいですね